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上司は飲み会で部下とプライベートの話がしたい? 若者が会社の飲み会を敬遠する納得の理由

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Thinkstock/Photo by kuppa_rock

 クラフトビール最大手の株式会社ヤッホーブルーイングは今月、20~50代のビジネスパーソン800人を対象に実施した「飲み会実態調査」の結果を発表。上司と部下では「飲み会」の意識に大きな違いがあることがわかった。

上司は話し過ぎの自覚がなく、同じ話を何回もする

 上司に「自分と部下の会話量」を聞くと、「上司(自分)4.5:部下5.5」と回答。ただ、部下は「部下(自分)3.7:上司6.3」と答えており、自分よりも上司の方が1.7倍も多く話していると感じている。

 また、部下に「上司の何度か聞いた話でも、初めて聞いたような反応をする」という設問には、「あてはまる」(16.1%)、「ややあてはまる」(50.4%)と6割以上が新鮮なリアクションを“してあげている”ことがわかった。

 さらに、「上司の話には本意でなくても同意する」は、「あてはまる」(13.3%)、「ややあてはまる」(48.8%)。「上司の武勇伝や自慢話を聞かされた」は、「あてはまる」(17.9%)、「ややあてはまる」(46.5%)といずれも半数以上もいた。何度も聞いた話や自慢話を聞かされ、本意でないことにも渋々同意する……若者が会社の飲み会を敬遠する気持ちがとてもわかる結果と言える。話しすぎているにもかかわらず、「自分は部下と上手くキャッチボールできている」と勘違いしている上司も多いかもしれない。

部下は仕事の話がしたいのに…

 上司と部下が話したい内容に関する調査結果も興味深い。上司に「部下から聞きたい話題」を聞くと、「趣味」(42.8%)、「会社の人間関係・噂話」(36.8%)、「生い立ちや住まい」(32.0%)、「休日の過ごし方」(29.6%)と部下のプライベートを知りたがっていることが伺える。また、「部下に話したい話題」も、「趣味」(38.6%)、「会社の人間関係・噂話」(34.9%)、「仕事の失敗談」(30.9%)「自分の興味領域」(29.0%)と仕事の話題も増えたが、それでも「趣味」や「自分の興味領域」など、プライベートな話題が票を集めた。「上司は部下とプライベートな話をしたがる」と言えそうだ。

 一方、部下に「上司から聞きたい話題」聞くと、「会社の展望・将来」(49.6%)や「仕事や業界の動向」(47.6%)、「会社の人間関係・噂話」(41.8%)、「仕事の成功談」(35.8%)と回答。「上司に話したい話題」でも、「仕事や業界の動向」(44.6%)、「会社の展望・将来」(42.4%)、「自分の仕事内容」(39.1%)、「会社の人間関係・噂話」(37.9%)と、上司とは仕事の話題を中心に話したいと考えているようだ。

 部下からすれば、「プライベートな話は友だちをする」「なんで会社の人とそんな話をしなきゃいけないの?」というところかもしれない。上司からの「休日は何してるんだ?」といった質問に、多くの部下が心の中で舌打ちしていそうだ。

上司と対等に話せる飲み会は楽しい

 それでは、部下が飲み会を楽しいと感じるためには、上司はどうすればいいのだろうか。部下に「上司と対等に話せると“より楽しくなる”と思うか」という設問に、「楽しくなる」(13.6%)、「やや楽しくなる」(57.6%)と7割以上が回答。上下関係を取っ払うことができれば、部下は飲み会を楽しめるようだ。

 どうしても部下と飲みたいなら、まず部下が気兼ねなく話せるような関係作りが大切だ。“威厳ある上司”を理想に掲げている人もいるかもしれないが、少なくとも一緒に飲みたいとは思われないだろう。

 もちろん従業員同士の関係性を必要以上に密にしようと、飲み会を開催する必要もない。コミュニケーションが円滑な方が良いアイデアが生まれやすく、従業員のメンタルヘルスにも好影響を与えるという見方もあるが、逆にメンタルヘルスを損なうこともあり得る。

 会社は大学のサークルではない。部下は仕事の話をしたがっていることからもわかるように、部下にとって飲み会は、仕事の延長線上にあるものと考えている。なんとなく飲み会を開催するのではなく、「なんのための飲み会なのか」を明確にする必要がありそうだ。

宮西瀬名

フリーライターです。ジェンダーや働き方、育児などの記事を主に執筆しています。
“共感”ではなく“納得”につながるような記事の執筆を目指し、精進の毎日です…。

twitter:@miyanishi_sena

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