エンタメ

『みんなで筋肉体操』の武田真治が筋トレを信じる理由

【この記事のキーワード】

 しかし、ここでの挫折は彼に奮起を促した。2年ほどの間にハーフスクワットで160kgをこなすことができるほど成長する。そこで得られたのは、筋肉や身体の健康だけではない。心の成長も大きかった。だんだんと謙虚になっていき、若かった日の傲慢さにも気づくことになったのである。

 彼は<自分に苦しみを与え続けたのは、生意気で、大切な人たちを傷つけた過去への戒め。自分のある時期への静かなる復讐>と、トレーニングの日々を振り返り、その結果をこのようにまとめている。

<「強くなる」って心の成長も必ず伴わなければならない、思っていたより無様な時間の中にあるものでした。時に滑稽であり、時に理不尽な時間の中にあるもの。

 これが今の僕の答えです。考えられる最大の遠回りをして、初めてわずかな自信を持つ臆病者の答え>

 もしも26歳のときに顎関節症と診断されなかったら、それを契機にトレーニングを始めなかったら、彼は自分本位な姿勢を直すことができず、そのまま仕事をなくしてしまっていたかもしれない。そう考えると、彼はまさに筋トレに救われたといえる。

 筋肉は裏切らない──、そのキャッチフレーズは冗談ではない。壇上で実演する武田真治の人生がそれを証明しているのである。

(倉野尾 実)

1 2 3

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。