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明治安田生命福祉研究所は今年、男女が正社員の子持ち世帯に実施した調査結果を発表した。「夫は担当する家事・育児の理想的な割合」を聞くと、男性の55.1%が「5割」と最も多く回答し、平均は「4.2割」だった。女性も「5割」(53.7%)が最多で、平均は「4.3割」となった。男女ともに「5:5」、もしくは「4:6」と考えているようだ。
ただ、「現実の夫の家事・育児の割合」について聞くと、男性は「3割」(25.5%)、「5割」(24.4%)、「2割」(20.7%)と回答。平均は「3.4割」だった。一方、女性は「1割」(30.1%)、「2割」(28.2%)、「3割」が(23.6%)で、平均は「2.5割」という結果だった。
理想と現実ではかなりギャップがあるらしい。さらに、夫は妻が思っているよりも「自分は家事や育児をしている」と考えていることがわかった。
夫婦で話し合うことが大切
では、どういう家庭が家事分担をうまく調整しているのだろうか? 株式会社マクロミルが運営する「HoNote通信」は、フルタイムで働く20~49歳の既婚女性16人を対象に「共働き夫婦の家事分担」に関するインタビューを実施。夫の家事分担比率が3割以下を「家事分担の割合が低いグループ」、4割以上を「家事分担の割合が高いグループ」に分け、家事分担の割合がどのような要因で変化するのかを調査した。
まず、家事分担の割合が高いグループでは、最初に家事の分担をどうするかをしっかり話し合っている傾向があるようだ。「家事・育児は女性がやるもの」という社会通念があるため、分担をあやふやにしてしまうと、ついつい女性が多く担うようになってしまうのかもしれない。
家事には洗濯や掃除といった明確なものばかりではなく、「食べ残しの食品を冷蔵庫にしまう」「アイロン掛け」などの「名も無き家事」が多く存在する。家庭ごとにどういった家事が存在するのかを棚卸してから、夫婦でじっくり話し合う必要があるだろう。
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