社会

ゴルフ5が嚆矢だった!? 最近、排気量の小さいクルマが増えている理由を考える

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過給機搭載で“ダウンサイジング”

 この流れは、近年主流となっている「過給機」を搭載した車にも共通している。過給機とは「ターボ」や「スーパーチャージャー」のことで、エンジンに多くの空気を供給するシステムを指す。かつてはスポーツカーや大型セダンなど、排気量の大きいエンジンの性能をさらに高めるために、ターボやスーパーチャージャーを搭載する車が多かった。

 しかし、2007年に発売されたフォルクスワーゲン・ゴルフ5 GT TSIを皮切りに、小さなエンジンに過給機を組み合わせ、小排気量ゆえの加速性能の低さを補う車種が、ドイツなどの欧州車を中心に近年急速に増えてきた。ハイブリッドカーのモーターが担っていた燃費向上の役割を過給機が代替するもので、同程度のパワーを持つ車に比べて排気量を小さくできることから、「ダウンサイジングエンジン」と呼ばれることが多い。

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ターボとスーパーチャージャーを併せ持っていたフォルクスワーゲン・ゴルフ5 GT TSI。

 こういった車種は一般に「エコカー」と総称され、より大きな排気量の車と遜色ない動力性能を持つにもかかわらず、自動車税は安くて済むというメリットがある。環境に良いこともあって、低い税額であっても許容されてきた部分があるが、高機能の車両が高い税金を負担するという原則には、反しているといえなくもない。

 現代の自動車においては、排気量の大小がそのまま車の性能やグレードの高低に直結している……という時代は、すでに終わりを迎えている。となれば、排気量と税率が直結した税制システムも、見直しの時期に来ているのかもしれない。

(文/渡瀬基樹)

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