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ネットテレビが取り組む「地上波ではできない笑い」は、暴力と下ネタなのか

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『極楽とんぼKAKERUTV』(AbemaTV)番組ホームページより

 『HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル』、『バチェラー・ジャパン』(ともにAmazon Prime Video)などのように人気番組を輩出する一方、ネットテレビが生み出すコンテンツには賛否両論の声がある。

 その理由としてしばしば指摘されるのが、「地上波ではできないことを……」との思いが悪い方向に空回りした「過激さ」だ。

 そのような点で現在問題となっているのが、2018年6月21日に生放送された『極楽とんぼKAKERUTV』(AbemaTV)である。

 「“狂犬”加藤が酔ってます!本音スッキリ生暴露3時間SP」とのサブタイトルを付されたこの日の『極楽とんぼKAKERUTV』では、極楽とんぼ・加藤浩次、カンニング竹山、経済学者の岸博幸がお酒を飲みながらゲストとトークを繰り広げるという趣旨の企画だった(司会進行役の極楽とんぼ・山本圭壱とパンサー・向井慧の二人は飲酒しない)。しかし、そのなかで酒気を帯びた出演者がゲストの女性に対して暴言を吐き、精神的に傷つけられたとして、ゲストの女性の一人が告発したのだ。

 この件はまず、2018年9月1日付ニュースサイト「BuzzFeed」で取り上げられ、告発した桃子氏本人も翌2日に「note」を更新し、事の経緯を自ら説明した。

 桃子氏は会社員として働く傍ら、ラブグッズに詳しいライターとしても仕事をしており、『極楽とんぼKAKERUTV』にも国内外の各社から発売されているおすすめのラブグッズを紹介する趣旨で呼ばれた。

 桃子氏はメディアに出演する際は必ず仮面を着用している。それには、ラブグッズとは関係ない仕事を別にもっているということ、性的なトピックに関して女性が顔を晒して話すことにはリスクが伴うといった理由がある。番組制作サイドもその点については理解していた。

 しかし、いざ放送が始まると、加藤浩次、カンニング竹山が酒の酔いに任せて<仮面取れ! 顔出せ!>と何度も迫ったという。

 桃子氏は仮面を付けて出演している理由を説明したが、それが聞き入れられることはなかった。

 仮面を取ることが難しい理由について論理的に説明するも、結局は「俺を信用させたいなら仮面を取れ」といった主張が繰り返される。「ラブグッズ紹介はちゃんとした仕事なのだから顔を隠す必要はない」といったことを言われたり、過去に番組に出演したラブグッズメーカーの広報は顔出しで出演していたとの比較をされるが、これらが彼女が仮面を取らなければならない説得材料にはならないことは言うまでもない。

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