『news zero』サブキャスター青山和弘のセクハラ降板をひた隠しにする日本テレビの説明責任

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 とはいえ、日本テレビがこんな対応しかできないのは、ある意味わかりきっていたことともいえる。というのも、日本テレビ内では今年に入ってからセクハラ問題が相次いで報道されているが、そのどれにもまともな説明をしていないからだ。

 ひとつめは今年4月のこと。日本テレビの系列局である熊本県民テレビの梅原幹代表取締役社長がセクハラで解任された。梅原氏は『ザ!鉄腕!DASH!!』『伊東家の食卓』『行列のできる法律相談所』といった人気番組でチーフプロデューサーを務めた後、熊本県民テレビの社長にまで出世した人物だが、ニュースサイト「東スポWeb」(2018年4月15日付)の記事によると、秘書をはじめとした女性社員への度重なるセクハラ行為が問題となり、解任されることとなったという。

 翌月にもセクハラ問題が報道された。「東スポWeb」(2018年5月31日付)によれば、ネットの有料コンテンツに関わる事業局で副部長の要職にあった40代の男性社員が、制作会社の女性ADに対し、卑猥な言葉を投げかけたり、キスを迫るなどのセクハラ行為を行ったことで更迭されたという。幹部候補生との呼び声も高く、東京オリンピックではスポーツコンテンツのプロデューサーとして期待されていた人物だったが、セクハラの告発があったことで、閑職である編成局制作推進部に異動になった。

 Wezzyでは過去に両件について日本テレビ広報部へ取材を申し込んでいるが、<申し訳ありませんがそのような取材はすべてお断りするよう言われていまして>と断られている。要は説明する気などなかったということだろう。

 青山氏は『安倍さんとホンネで話した700時間』(PHP研究所)なる著書を出版するほど官邸に近い人物であり、また、『news zero』のサブキャスター内定前から解説委員として各番組に出演するなど、お茶の間でもよく知られた人物でもある。

 これだけの騒動になっても、日本テレビはこのまま知らぬ存ぜぬの姿勢を貫くのだろうか。事情を詳らかにしたうえで、社内で起きた性被害に対してどのように向き合うかを公に語るのが、社会の公器たるメディアとして最低限守るべき姿勢ではないのか。

 スタートラインに立つ前から転んでしまったリニューアル版『news zero』だが、もち直すことはできるだろうか。いま、日本テレビはメディアとしてのあり方を問われている。

(倉野尾 実)

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