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不登校児にとって登校呼びかけが負担に 休むことを認めて

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Thinkstock/Photo by Mkovalevskaya

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 夏休みが終わり全国的に小中高で二学期がはじまって1~2週間が経つ。9月1日に放送された『ウワサの保護者会』(Eテレ系)では不登校を特集、現在学校に通っていない中学生3人をスタジオに招き、不登校になった心境などを語った。

 番組中、不登校になってから学校にされて嫌だった対応についての議論が印象的だった。いじめなどがキッカケで小学5年から学校に行かなくなったあおいくんは、不登校になり始めた時に「先生から『戻ってこい』としか言われなくて、本当にウンザリしてた」と、学校に呼び戻すことしか考えていない教師の対応に不満を感じていたという。さらに「一番学校に行きたくなくなった決定的なのは、ある日窓を見たら先生が自転車で家の前まで来て、手を降ってたんですよ」と言う。

 小学3年から学校に行きづらくなり、中学2年からほぼ学校に行かなくなったななこさんも「先生から毎日電話がかかってきて、すごい疲れて。2日に1回は家庭訪問されて、すごい嫌になって……」と話す。なぜ嫌な気持ちになったのかというと、「今は学校から距離を置きたいのに、先生が強制的に学校と関わらせることになって、それがすごい疲れる。離れたいのにずっとついてくるというか、すごく苦しいっていうか」。距離を取ろうとしても追いかけてくることに苦痛を感じているようだ。「電話がかかってくるのがいつも(夕方の)4時頃で、4時の時間が一番憂鬱で」と家にいるにもかかわらず、さらに心理的に追い詰められたと胸中を語った。

 また、あおいくんは「休んだ時に書かれる、みんなから『来てよ』っていうやつ。『今日〇〇があったから楽しかったよ』『明日は来てね』みたいな……それをいじめている人から『明日来てよ』って書かれたのが、一番嫌でした。破り捨てました」とクラスメイトから貰った手紙に憤りを感じたという。

クラスメイトからの手紙は嬉しくない

 あおいくん同様、クラスメイトからの手紙が困惑や苦痛に結びついてしまうケースは少なくないようだ。NPO法人「全国不登校新聞社」が朝日新聞と協力して不登校中の子どもや経験者を対象に実施したアンケート調査によると、学校に行かなかった時期、同級生などから手紙を貰ったことのある人は半数以上いた。

 ただ、手紙を貰ってどう思ったかについては「わからない」(45.45%)が最多。次いで「良くなかった」(36.36%)で、「良かった」(18.18%)が最下位という結果になったという。良かれと思って、あるいは形式的に書かれたものだとしても、それがかえって迷惑になる可能性もあると念頭に置いておきたい。

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宮西瀬名

フリーライターです。ジェンダーや働き方、育児などの記事を主に執筆しています。
“共感”ではなく“納得”につながるような記事の執筆を目指し、精進の毎日です…。

twitter:@miyanishi_sena

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