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年収800万円でもお金が貯まらない人と、年収400万円で貯まる人の違い

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支出を細かくチェックすることは、労多くしてメリットが少ない

 収入が一定であるならば、貯蓄の原資をひねり出すためには支出を抑制するしかない。お金を貯める第一歩は、自分の支出の構造を知ることである。

 ここで家計簿をつけてみようかと思った人はちょっと待ってほしい。確かに家計簿をつけたり、支出を細かくチェックすることは大事かもしれないが、この作業は労多くしてメリットが少ない。大事なのは1円単位まで細かく管理することではなく、大雑把でよいので、自分が何に対していくら支出しているのか、その全体像を把握することである。

 会社員の人なら、額面の収入から税金や保険料などが差し引かれた金額(いわゆる手取り)が自分の口座に振り込まれているはずだ。多くの人は、税金や保険料には目もくれず、口座に入ったお金から思考をスタートしてしまうのだが、これが間違いの元である。

 税金や保険料は大きな支出項目のひとつなので、まずこれらにどの程度、支出しているのかしっかり把握しておく必要がある。たとえば年収が500万円のビジネスパーソンなら、所得税は15万円くらい、地方税は25万円程度になっている可能性が高い(控除の金額によって異なる)。また年金や医療の保険料は約72万円といったところだろう。

 合計すると年収が500万円あっても、税金や保険料で112万円程度が自動的に差し引かれているはずだ。

 こうした公的負担の割合は、年収が上がっても同じというわけにはいかない。日本は累進課税となっており、所得が多い人ほど税率が高い。所得税だけを見ても、全体のわずか4.3%しかいない年収1000万円以上の高所得者が、給与所得者が支払う所得税全体の50%を負担している。日本ではお金を稼げば稼ぐほど、損をする仕組みになっているのだ。

 つまり、年収が2倍になったからといって、手取りの金額は2倍にならないので、高額所得者ほど効率が悪くなる。このカラクリに気付かないまま、所得が増えた分だけ消費を増やしてしまうと、たちまち家計は火の車となってしまうだろう。

 年収が800万円もありながら、貯蓄がゼロという人は、年収増に伴って増えてくる公的負担を考慮に入れないまま支出している可能性が高い。

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