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「日本の携帯料金は高すぎる」携帯電話会社は儲けすぎているのか?

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携帯会社は儲けすぎているのか?

 菅官房長官は「過度な利益を上げるべきではなく」とも発言している。この根拠は何だろうか。この場合の利益は経常利益や純利益ではなく、本業の儲けを示す営業利益で比較することになる。

 2018年3月期の営業利益は、たとえば東証一部企業のトップのトヨタ自動車では2兆3999億円に対し、NTTドコモが9732億円、KDDI(au)が9627億円、ソフトバンク(国内通信事業のみ)が6829億円だった。これら3社を合わせれば、トヨタ自動車を抜くことになる。

 さらに利益率を見ると、トヨタ自動車が8.2%であるのに対し、NTTドコモ20.4%、KDDIが19.1%、ソフトバンクグループは14.2%となっており、いずれも驚くほど高いのだ。これらの数字からは、確かに「儲けすぎ」の印象を受ける。

莫大な設備投資が必要という現実

 ところが、大手携帯キャリア3社にとっては、今こそ大きく儲けておきたいはずだ。というのも、現在は世界規模で5G(第5世代移動通信システム)の技術開発とネットワーク構築へ向けての熾烈な競争が始まっているためだ。

 ここで莫大な投資を行えなければ、今後の通信業界での主導権争いに敗北してしまうかもしれない。そのことで、日本の技術力と開発力が低下する懸念すらある。

 実際、2017年度の自動車産業の設備投資額(計画)は約1.4兆円(日本自動車工業界)であるのに対し、国内キャリアの2017年度設備投資額は約2.2兆円(株式会社MCA調べ)にもなるのだ。大手携帯キャリア3社、つまり日本の通信産業にとっては、今こそ巨額の資金が必要となっている。

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