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Amazonの存在感「prime day」で増す 囲い込みはどこまで拡大するか

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囲い込み戦略、どこまで拡大できるか

 Amazonが精力的に取り組むのが、プライム会員の獲得だ。世界の会員数は1億人を超えたという数字を公表しており、日本での数字は非公開だが着実に伸ばしているとみられる。学生向けには会費の安い「Prime Student」を展開するなど、着々と囲い込みを進めている。

 ほかにも、Amazonはデバイス事業も手がけている。たとえば電子書籍リーダーの「Kindle」、テレビに接続する「Fire TV Stick」、スマートスピーカーの「Echo」、ボタンを押すだけで、食材や日用品が注文できる「Dash Button」などが知られている。

 特徴は、デバイスを売ること自体は目的ではないという独自の戦略だ。アマゾンの目的はサービスを普及させることにあり、デバイスを売って儲ける必要がないというわけだ。「一般の家電製品とは異なり、Amazonのデバイスは3年でも5年でも使ってもらえるよう、ソフトウェアを更新していく」と米Amazon.comでデバイス事業を統括するデイブ・リンプ氏は語る。

米Amazon.comシニアバイスプレジデントのデイブ・リンプ氏

米Amazon.comシニアバイスプレジデントのデイブ・リンプ氏

 こうしてAmazonの囲い込み戦略は世界的に拡大を続ける一方で、Amazonがあまりにも強大な存在になることを不安視する声も高まっている。

 日本銀行の黒田東彦総裁は、インターネット通販により、モノやサービスの価格が上がりにくくなる「Amazon効果」を指摘。物価が上がらない一因としている。また、国内で支払う法人税の額が少なすぎるとの指摘も多く、世界各国と協調して課税スキームを強化する動きもある。

 いまやインターネットの便利さを象徴する存在となったAmazonだが、それゆえに目立ちやすく、さまざまな規制のターゲットになっていく可能性もありそうだ。

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