「木村! メシ行くぞ!」と木村拓哉を誘うオカケン
ーーそんな運命は現在まで続き、岡本さんは元男闘呼組メンバーで唯一、事務所に残留。年間2~3作の舞台をこなすなど俳優として活躍し、2016年にはNHK大河ドラマ『真田丸』で久々にテレビドラマに出演して話題になりました。が、思ったより演技が微妙だったような……。
ジョニー オカケンの真骨頂は舞台だからネ。あのダイナミックな演技は、テレビの枠では収まりきらないの!!

1988年に公開された映画『ロックよ、静かに流れよ』(写真は、東宝より発売されたVHS版のジャケット)
ーーまぁ確かに、演劇界の大御所にも実力を認められるなど、舞台人としての評価は高いみたいですね。それに、アラフィフとは思えないあの色っぽさは、やっぱり生で見てこそ感じられるものかも。圭人くんの授業参観でも、クラスの女子はキャーキャー騒ぐし、お母さんたちも岡本さんばっかり見ていて参観にならなかったとか……。圭人くんの上智大学の入学式へ付き添った際にも、サークルの勧誘のパンフレットを山ほど渡されたそうですよ。
ジョニー でしょでしょ! これだけ美男子を見慣れてるボクでさえ、いまだに見つめられるとドキッとしちゃうもん。
ーー女性はもちろんですが、男性人気も高いと聞いています。木村拓哉さんも昔、“オカケン信者”といっていいほど彼に傾倒していたとか。
ジョニー そうそう。オカケンは後輩の面倒見もよくてサ。拓哉のこともずいぶんかわいがってたからネ。ある先輩が拓哉をわざとのけ者にしてほかのメンバーだけ食事に誘ったことがあったらしいんだけど、それを黙って聞いてたオカケンが、「木村! メシ行くぞ!」って車の助手席に乗せて連れ出してくれたんだって~♡
ーーカッコイイ……。それは男でもときめいちゃいますね。
ジョニー 多いときで週5日は一緒に遊んで、オカケンのお下がりをもらったりしてたらしいんだけど、憧れのあまり髪形からファッションまでまねしすぎて、ファンから「オカケンのまねしてんじゃねーよ!」なんて怒鳴られたみたいだヨ。
ーーへえ~。いまや後輩たちから憧れられる立場の木村さんが!?
ジョニー ジャニーズで最初にロン毛やピアスをし始めたのもオカケンだったしネ。拓哉が火付け役になった90年代の「ロン毛ブーム」だって、元をたどればオカケンの影響って言ってもいいんじゃない?
ーーそういえば嵐の櫻井翔くんも、岡本さんに憧れてる後輩のひとりですよね。岡本さんと映画の話をしていて「一緒に観にいこう」という流れになったらしいんですが、社交辞令で済まさずに岡本さんのほうからメールをし、さらにチケットから食事の予約まで全部手配してくれたんだとか。「いたれりつくせりのデート状態」に感動して、「先輩ってかくあるべきだな」と思ったんだそうです。近頃、一部の後輩から「兄貴」と慕われ、「アニキ会」なるグループまでつくってもらった……というウワサの櫻井くんですが、その原点は岡本さんにあるのかも。
ジョニー 先輩だからって偉ぶらずに、フラットに接してくれるところがいいのかもね。伊野尾(慧)が自宅にお邪魔したときも、オカケンが自らリンゴをむいて出してくれたらしいヨ。
ーーえー、あのルックスでそんなかわいいことされたら、惚れちゃう!
ジョニー 圭人の20歳の誕生日にもサ、揺れるキャンドルの中2人でお祝いしたんだって。0時ちょうどにシャンパンを開けて、プレゼントは腕時計……。
ーーロマンチック! 完璧なお父さんですね。うらやましすぎます。
ジョニー ただ、圭人は圭人で苦労したこともあるみたいだヨ。アメリカのロックバンド・ニルヴァーナのアルバムに、赤ちゃんが水中でお金を取ろうとしているジャケットがあるじゃない? オカケンはその写真をどうしても撮りたかったみたいで、まだ幼児だった圭人を何度もプールに飛び込ませたんだって。
ーーえ!? それって軽い虐待じゃないですか。
ジョニー まぁ、圭人自身はおぼろげに「プールで大変な思いをした」って記憶がある程度みたいで、トラウマになったわけじゃないんだしいいんじゃない? それよりちょっと自慢していい? ボク、オカケンと圭人とスリーショット撮ったんだヨ~♡
ー え! 写真嫌いで有名なジョニーさんが?
ジョニー 最初は「イヤだ~!」って逃げ回ってたんだけどサ、オカケンのセクシーな視線に負けて、最終的に岡本親子に挟まれて写真撮ることになっちゃって。でも圭人が「親子3代の記念写真って感じ」って言ってくれて、ちょっと感慨深かったな。
ーーそっかあ。ジョニーさんにはお子さんもお孫さんもいませんもんね。自分で選んだ道とはいえ、いろいろ考えることもありますよね。
ジョニー ……。
ーー大丈夫ですよ! ジョニーさんには、所属タレントというたくさんの孫がいるじゃないですか!!
ジョニー はぁ? 何言ってんの? 孫なわけないじゃない! Jr.もデビュー組も、み~んなボクの“こ・い・び・と”。さぁ、今日もかわい子ちゃんたちに会いに行かなくっちゃ♪ またね~。
【岡本健一クン略歴】
1984年 “ある事件”をきっかけに、社長であるジョニーさんの目に留まりジャニーズ入りを果たす
1985年 事務所初の本格ロックバンド「男闘呼組」結成。ボーカル&ギター担当
1985年5~8月 『サーティーン・ボーイ 僕は札束中学生』(TBS系)でドラマ初主演
1988年2月 男闘呼組主演の映画『ロックよ、静かに流れよ』公開。第10回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞
1988年8月 「DAYBREAK」で念願のレコードデビュー。オリコン初登場1位を獲得
1988年12月 男闘呼組として紅白歌合戦初出演
1989年 蜷川幸雄演出『唐版 滝の白糸』で舞台デビュー
1992年 かねてより交際中だった元モデル西克恵と結婚。当時23歳
1993年4月 第一子となる圭人が誕生
1993年6月 全国ツアーのチケットも完売状態の中、男闘呼組の解散が報じられる
1994年7~9月 連ドラ『禁断の果実』(日本テレビ系)で田中美佐子と近親相姦に走る姉弟役を演じる
1994年 事務所外バンド「ADDICT OF THE TRIP MINDS」のメンバーとしてアルバムを発売。のちに脱退
1997年10~12月 連ドラ『不機嫌な果実』(TBS系)で石田ゆり子の不倫相手を演じる
2000年以降 俳優活動の主軸を舞台に移し、年間2~3作にコンスタントに出演
2004年 蜷川幸雄演出のシェークスピア舞台『タイタス・アンドロニカス』で読売演劇大賞 優秀男優賞を受賞
2005年7月 『黒革の手帖スペシャル~白い闇』(テレビ朝日系)出演
2006年8月 息子の圭人がジャニーズ入り
2007年3月 妻の克恵さんと協議離婚が成立。圭人の親権は岡本が持つことに
2008年 女優・米倉涼子との”手つなぎデート”を夕刊紙がキャッチ。2年後の10年には”車中デート”、11年には”お泊まり 愛”もスクープされる
2009年 舞台『ヘンリー六世』で2度目の読売演劇大賞・優秀男優賞を受賞
2016年4月 劇団民藝代表の奈良岡朋子に抜擢され『二人だけの芝居-クレアとフェリース-』出演
2016年9月 NHK大河ドラマ『真田丸』(NHK)に毛利勝永役で出演
2018年5月 舞台『ヘンリー五世』でピストル役を演じる
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