アロエベラジュースで万事解決を信じる母親の期待する「アロエベビー」とは?

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ゾンビのなかで生き抜いてきた

 この夏は、久しぶりに実家へ帰省したというDさん。そこでも相変わらず、代引きで4万いくらの段ボールが届いていたのを目にしたそう。

D今回は『ああ、まだやってるんだな』と、半ば冷めた気持ちで見つめることが出来ました。初めはネットワークビジネスに反対していた父も、今は一緒になって取り組んでいます。最近では父と母が幸せならそれでいいと思うところまできましたが、思春期のわたしは傷ついたままです。最初は訪問販売や通販で高い健康食品を買ってたな~くらいだったんですが、そこから一気に自己啓発に引きずり込まれた印象ですね。もともとそんな信仰心とか強くない親なのに、ありがとうの写経とか五芒星とか、怖いですよ。直視できない。

でも一番辛いのは、〈私には母を救えない〉という無力感。そして〈母はわたしの全く理解できないところにいってしまった〉という喪失感です。これは思春期の頃から今に至るまでずっと気持ちの底にあり続ける感情です。精神療法の世界で言われる〈あいまいな喪失〉が、その心情にぴったりです(あいまいな喪失とは、例えば認知症で人格を失っている人の家族にとっては、その人が生きてはいても喪失している状態、というような感覚です)。自分がそれまでに知っていた母を失ったということは本当にあいまいな喪失です。本当は自分の心の回復のためには、当時母がベラベラベラとか歌ってるときに、その喪失を受け入れるべきだったのかもしれませんが、それにはわたしは幼すぎました。よく自分の中で、当時の状況をゾンビ映画に例えています。ゾンビだらけの世界になったら、わたしも感染してゾンビになってしまったほうが幸せだったのかな〜みたいな。今は、いや、よく生き延びた、自分! と思いますけどね」

 親と言えどもひとりの人間ですから、周りから理解を得られにくい趣味や仕事、信仰があってもいいでしょう。しかし、子どもを不安にさせ、傷つけてまでやることでしょうか。金に目がくらむと、ありえない効果効能も腑に落ちたような感覚になってしまうのか? 商品を売るためにありえない効果や使い方を謳い、家族や友人の絆をも破壊してまわるトンデモ物件はネットワークビジネス界でも常連選手。この界隈もしばらく追いかけつつ、生の声を皆様へお届けしていきましょう。

Information

引き続き、みなさまの体験談も募集中です。ご自身の体験を語ってくださる方は、山田ノジルメール「nojiruyamada@gmail.com」へ、ぜひ情報をお寄せください。

▼vol.1:
前篇)異臭がする子供、ワクチン拒否…義妹が「自然派ママ」になりまして
後篇)過激な自然派育児は誰のため? 自己肯定のレベル上げに執心、医療全否定で子供の健康を守れるか
▼vol.2:
「子宮系女子」になった母、その原因が自分にもあるのではないかと悩む娘
▼vol.3:
「意識高い系ママ」になってしまった実妹…食材にはこだわるもののマナーはガン無視!
▼vol.4:
元妻が「子宮教」に傾倒、父親は子供を引き取らなかったことを後悔
▼vol.5:
妊活ヨガ講師になった妹。愛されママアピールのために作られた、嘘の世界
▼vol.6:
「子宮教」の影響で育児放棄、散財に走った妻に目を覚ましてほしい夫の奮闘!

▼番外編
友がトンデモになりまして」vol.1:自称セラピストに転身した親友から「毒親を愛せ、許せ」と詰め寄られた女性の苦悩

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