行動経済学では「確証バイアス」という現象があります。これは自分の意見や考えに合うものだけを受け入れたがるという心理で、自分の考えや行動に自信がない場合、それを補強してくれる考えや意見を探しがちになるということを表しています。人は確証バイアスにとらわれてしまうと、冷静な判断ができなくなる傾向があるために注意することが必要です。
「自分へのご褒美」は因果関係のねつ造
ところが「自分へのご褒美」は確証バイアスよりももっとタチが悪いと言えます。なぜなら他人の意見による補強ではなく、自分自身による「行動の自己正当化」、「因果関係のねつ造」だからです。
したがって、そんな言い訳をする必要などありません。衝動買いや衝動食いをしてしまったときは、「あ、やっちゃった、まあいいか」というおおらかな気持ちでいればいいのです。そしてきちんと反省し、次にそういう行動をとらないようにするにはどうすればいいかを考えるべきです。「自分へのご褒美」はそういったことをすべてごまかし、あいまいにしてしまうからいけないのです。いつまでたっても無駄なお金を使ってしまう、これを防ぐにはこの究極のNGワードを封印してしまうことです。
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