有村架純が『中学聖日記』で演じる女性教諭のイライラ誘う役柄

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 というのも、原作における主人公の女性教諭・末永聖は、中学三年生のクラス担任を受け持つが、頼りないドジっ子で「センター分けあざとい」「ノーメイクのフリしてまつ毛の根元うめてるしちゃんと」「いやらしい」「使えないよね」「伝達ミスとか多いし」「てか鈍くない?」「完全にナメられてるのにギリ気付かないとこもうざい」「ちがうね、あれは演技だね」等と生徒たちから評されている。ちなみに友達は全然いない。

 そんな聖にどうしようもなく惹かれてしまったイケメン生徒が黒岩晶。聖は婚約者(全く嫌な奴ではない)がいるのだが、なぜか彼女も晶に魅力を感じてしまったようで、二人は急接近していく。だが恋の芽生えはあっという間に保護者の知るところとなり、問題化する。

 聖は、何を考えているのかよくわからない。わかるように描かれていない。自分自身の立場にも相手への影響力にも鈍感、無自覚で、ちょっとしたホラーですらある。大半の読者は彼女にイライラし、彼女に批判的な視線を向ける外野(晶以外の生徒たちや教員たち)を応援したくなるだろう。同時に晶も、考えを周囲に伝えないキャラクターで、どこまでも自分勝手な晶と聖に周囲が振り回されていく。

 こうなると、聖を演じる有村架純が、ドラマのキャラクターとリンクして「嫌われる」懸念もある。同枠で同じように女性向け漫画を実写化した連続ドラマ『あなたのことはそれほど』の主人公を演じた波瑠は、堂々と不倫に走る女性という役柄から、不当にバッシングされた。有村架純もその道をたどるかもしれない。これまでが「清純派」のイメージで売られてきたため、なおさら強い反発が起こる可能性もある。

 原作漫画の『中学聖日記』を面白くしているのは、なかなか思い通りにいかない女性教諭と生徒の恋ではなく、むしろ生徒同士の友人関係や恋愛関係、それと聖の婚約者とその上司の微妙なやり取りなどだ。メインの二人はイライラを誘うキャラクターだが、周辺の登場人物が彼らに容赦なくツッコミを入れるドライな視点を持ち合わせているところが同作の魅力だろう。ドラマでもこうした周辺の人間模様を丁寧に描いてくれるのだろうか。少なくとも、「禁断の恋」をストレートに応援するよりは、批判的な視点で描いたほうが時代に即した作品になるだろう。

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