総務省は17日、70歳以上の人口が前年に比べ100万人増の2618万人となり、総人口に占める割合が20.7%になったと発表した。日本の少子高齢化は着々と進行しているようだ。高齢者が溢れ、活気が失われることを懸念している人は少なくない。ただ、それは「高齢者=よぼよぼしたお年寄り」という思い込みに過ぎず、今の高齢者は私達が想像しているよりはるかにアクティブではないだろうか。
結婚を目的として恋愛するシニアは3割ほど
株式会社パートナーエージェントが、50~69歳の独身男女1850人を対象に実施した「シニアの恋愛」に関するアンケート調査によると、「交際している相手がいる」(13.7%)、「好意を寄せている相手がいる」(4.5%)、「なんとなく気になっている相手がいる」(5.9%)となった。これらの結果から4人に1人の高齢者が、状況はどうであれ“恋愛中”であると言える。
また、恋愛をしたいか聞くと、「当てはまる」(18.8%)、「どちらかといえば当てはまる」(21.7%)と4割が恋愛願望があると回答。「今から恋愛をするのは恥ずかしい」という質問には、「当てはまらない」(4.7%)、「どちらかといえば当てはまらない」(9.9%)と歳を重ねても恋愛をすることに後ろ向きな人は1割ちょっと。「いい年こいて恋愛なんて……」と恋愛を諦めるシニアはむしろ少数派なのかもしれない。
さらに、恋愛に求めるものについては「心のつながり」(44.4%)が最多。次いで、「一緒に食事がしたい」(35.6%)、「おしゃべりがしたい」(33.0%)が続いた。「恋愛の先に結婚があると思う」と聞くと、「あると思う」(14.8%)、「どちらかといえばあると思う」(18.4%)と3割程度。結婚という形にこだわらず、心のつながりを持てるパートナーを求める傾向があるようだ。
熟年離婚した後でも恋愛して良いじゃん
裁判所が提示する「婚姻関係事件数」(平成28年度)によると、離婚を申し立てた理由の1位は男女ともに「性格が合わない」だった。結婚生活が数十年にもなる高齢者夫婦といえでも、性格の不一致を抱いているもいるだろう。また、熟年離婚をしてしまうと孤独な老後を過ごさねばならない…といったイメージに捉われ、唇を噛み締めながらパートナーのご機嫌取りをしている人も少なくないのではないだろうか。
だが、50歳60歳で離婚しても、また恋愛すればいい。恋愛に前向きな高齢者は少なくないのだから、相手はいるはずだ。結婚や育児を目的地点としせず、若い時の恋愛よりも気楽に楽しむことができるかもしれない。相手の年収や職種なども気にすることなく、相性の良さを重視したパートナー選びができるのではないだろうか。