男性も不妊治療の当事者である 精子力を特集した『クローズアップ現代+』

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男性不妊を専門にした医師が少ない現状

 一方で湯村氏は、産婦人科医が泌尿器科を勧めない理由として「残念ながら、(男性不妊の)専門家は少ないわけで紹介できる施設も限られている」と、男性不妊を扱える専門医の数が少ない現状を説明する。たしかに、男性不妊が判明したからといって、町の泌尿器科を受診すればいいというものではない。すべての泌尿器科が男性不妊を取り扱っているわけではないのだ。

 さらに湯村氏は、泌尿器科医が男性の不妊治療を実施することに懐疑的な産婦人科医も少なくないとして、「僕たち(泌尿器科医)としては『あの男性不妊(専門医)が介入することで、もっと早く赤ちゃんができるよ』とか、そういうメリットを出していくことが、(産婦人科医の)先生たちを納得させられることになるのかな」と、実績を積み重ねて産婦人科界からの信頼を獲得し、不妊治療に泌尿器科医が介入しやすい状況を作り出すことが重要だと語った。

 私たち自身も「不妊治療といえば婦人科・レディースクリニック」というイメージを持っているだろう。ただこれも、すべての婦人科が生殖医療をおこなえるわけではなく、やはり専門施設は限られてくる。医療者に勧められるがままに治療を受けるのではなくて、自発的に情報を集める姿勢も持っておきたい。まずは不妊治療に関して女性だけでなく、男性も当事者意識を持つことだ。妊娠/不妊は“女性問題”ではないのである。

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