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『家政婦のミタ』以降の遊川和彦脚本ドラマは炎上多数?『過保護のカホコ』はもはやホラー

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 脚本の遊川和彦氏は、物語の終盤でこういう、伏線も何もなく唐突な展開をして視聴者を驚かせがちだ。

 連続ドラマ黄金期である90年代から00年代にかけて、多数の人気作品を生み出してきたことは紛れもない事実で、有名どころとしては『人生は上々だ』(TBS系/1995年)、『GTO』(フジテレビ系/1998年)、『魔女の条件』(TBS系/1999年)、『オヤジぃ』(TBS系/2000年)、『恋がしたい恋がしたい恋がしたい』(TBS系/2001年)、『女王の教室』(TBS系/2005年)、『家政婦のミタ』(日本テレビ系/2011年)などがある。

 しかし『家政婦のミタ』以降の遊川作品は、辻褄のあわない妙な最終回を迎えるものばかりとなってしまっている。NHK連続テレビ小説『純と愛』(2012~2013年)ではヒロインの人生がとにもかくにも困難続きで、挙句、夫が脳腫瘍を患い昏睡状態となり、最終回でも意識を取り戻したのか否かがはっきりしないままだった。『○○妻』(日本テレビ系/2015年)も結婚式前日に主人公が契約夫をかばって死亡するという突拍子もない結末で、いずれもあまりに救いがない。死亡オチほどではなかったにしろ、『偽装の夫婦』(日本テレビ系/2015年)も終わりが近づくにつれ登場人物が突拍子もない行動に出て視聴者を混乱させるドラマだった。

 『はじめまして、愛しています』(テレビ朝日系/2016年)では、子どものいない夫婦が偶然出くわした被虐待児の子どもに運命的なものを感じ、特別養子縁組に向けて動き出すのだが、デリケートな社会問題を扱っているわりに設定も展開もどこか現実離れ。いずれの作品にも共通しているのは、血縁関係の有無を問わず家族、夫婦や親子の関係をものすごく大切に扱っていることだ。

 それもひとつの価値観で遊川氏の作品に独特の世界観なのだが、登場人物たちは家族関係にがんじがらめになって苦しみ、家族同士のわだかまりが解けることを最良とみなして物語が突き進んでいくことには、「そうじゃない道もあるのでは」と思わずにいられない。ともあれ『過保護のカホコ』スペシャル版の平均視聴率は10.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だった。健気(?)なカホコや家族愛に涙する視聴者も大勢いるということなのだろう。

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