サマータイムは百害あって一利なし 予想される健康悪化と膨大なコスト

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日本のサマータイム導入とは?

 ところで日本でのサマータイム導入は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックでの暑さ対策を目的としている。具体的には夏時間を2時間繰り上げることが提言されている。これにより、競技時間が最も暑い時間になることを避けようということだ。

 確かにマラソンなどはスタート時間が午前7時からとなっていれば、それを2時間前倒しして午前5時からにすることで、暑さがピークになる前にゴールすることができそうだ。

 ところがオリンピックには多くの種目があり、これらを限られた日程の中でブッキングすると、どうしても夕方に割り当てられる種目もある。これらの種目まで2時間前倒しすれば、かえって暑さがピークの時間帯になってしまう。

 つまり、まるっと全体の時間をサマータイムとして前倒しするのは単純すぎ、実際には種目ごとに前倒しと現状のまま、あるいは後ろにずらすといった配慮を行うほうが簡単なはずだ(実際には放送業界との調整などがあり難しいのかもしれないが)。

 それに、そもそもオリンピックに合わせて国全体をサマータイムにする意味がわからない。それこそ、選手の暑さ対策に配慮するのであれば、サマータイムに関係なく競技時間をずらせば良いだけではないか。

世論はどうか?

 9月19日にNHKが『「2018年9月政治意識月例調査」調査結果』として発表した資料では、「東京五輪でサマータイム導入への賛否」について賛成が26.8%で反対43.1%と、圧倒的に反対が多い。ちなみに、どちらともいえないが21.6%で、わからない・無回答が8.4%だった。

 また、企業にも反対が多いことがロイターの調査でわかった。9月14日付の『ロイター企業調査:サマータイム反対7割、メリット見えず』によれば、資本金10億円以上の中堅・大企業482社に調査した結果では、サマータイムに賛成は26%で、しかもそのうちの9%は2020年のみとしているので毎年の実施に賛成しているのはわずか17%だった。

 一方、反対は74%に上っている。その主な理由は国民生活が混乱することと、コンピュータシステムの改修負担が大きいこと、そして長時間労働が助長されることなどが上がっている。同記事では、やはり競技時間だけ早めれば済むだけのことで国民全体に強いることへの疑問が呈されている。

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