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“置屋の女将”有働由美子に『news zero』のメインキャスターは務まるのか

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有働由美子『ウドウロク』(新潮社)

 9月いっぱいをもって『NEWS ZERO』(日本テレビ系)から村尾信尚キャスターが卒業し、10月からはNHKを退社しフリーアナウンサーとなった有働由美子キャスターがメインキャスターを務める。

 村尾信尚キャスターが『NEWS ZERO』のメインキャスターに就任したのは2006年。長きにわたって続けたその大役のバトンを有働由美子キャスターにわたす前に、彼は放送内で12年におよぶキャスター生活の総決算を行っていた。

 そのひとつが9月21日放送回の特集「村尾が伝えたい戦争「長崎を最後の被爆地に」」。この企画では、村尾キャスター自ら長崎まで取材に出向いて被爆体験者などに話を聞き、また、その日は東京のスタジオからではなく、長崎にある追悼平和記念館から中継で番組に出演した。

 9月も終わりに差し掛かった少し季節外れの終戦特集だが、被爆体験者からの貴重な証言も交えつつ、村尾キャスターは普段のニュースよりもゆっくりと、一言一言を噛み締めるように<平和が長く続くのは良いことなんですが、一方で、戦争の怖さを知らない人が増えています。戦争に対する抵抗力は、戦争の怖さを知ることで強くなります>と伝えた。その姿勢に村尾キャスターの特集にかける本気度がうかがえる。

 ここまでならよくある終戦特集の企画構成だが、さらに、村尾キャスターは、<戦争は人間を狂わせます。被爆者の方々はじめ、多くの日本人が戦争の被害者になりましたが、一方で、私たち日本人は他の国の多くの人々を苦しめた加害者であることも忘れてはなりません>と、最近では意図的に触れるのを避けるメディアも増えた、日本側の加害責任にも言及。

 そして、番組の締めには、メディアへの圧力を強める現政権への批判と受け取れる、このような強い言葉を残していた。

<戦争をしないためにはどうしたらいいのか? 大事なことは、言論の自由を守ることだと思います。国が戦争をしようと思えば、戦争に向けて国民の考えをひとつに染め上げていきます。その動きを食い止めるのが、言論の自由、思想の自由、学問の自由です。これが戦争の芽を摘み取る大きな働きをします。言論の自由などを守りきること。これが私たちにできることのひとつだと思います>

 村尾キャスターといえば、2014年の衆議院選挙開票速報特番の際、生中継で出演した安倍首相にアベノミクスの成果について質問を浴びせ、安倍首相が激怒。スタジオの声を届けるイヤホンを外して会話を拒絶し、一方的に自説をまくしたてる醜態を引き出したこともある。

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