「非常に強い」台風24号が日本列島横断 関西に甚大な被害をもたらした台風21号の教訓を

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『気象庁』オフィシャルサイトより

『気象庁』オフィシャルサイトより

 大型で「非常に強い」台風24号(チャーミー)が発生。ゆっくりと北上し、日本列島を横断するという。9月26日に発表された気象庁の台風情報によると、台風24号の中心気圧は940ヘクトパスカル。中心付近の最大風速は45メートルで最大瞬間風速は60メートルにもなるという。29日頃には「非常に強い」勢力を伴って沖縄地方に接近。30日頃には奄美地方に近づき、速度を速めながら西日本に接近する可能性もあるそうだ。

 まず基本的な台風情報の見方をおさらいすると、台風は最大風速の強さに応じて「強い」「非常に強い」「猛烈な」という階級で分けられている。今回上陸する台風24号は「非常に強い」。これは9月の初めに主に関西地方で猛威を振るった台風21号と同等の“強さ”だ。

 「非常に強い」勢力のまま日本列島に上陸するかはまだわからないが、用心にこしたことはない。それは台風21号の甚大な被害を振り返ってみればわかることだろう。メディアの報じ方からか関東在住の人にはピンとこない部分もあったかもしれないが、台風21号の死者は発表されているだけでも12人。中には路上にいたにも関わらず、強風にあおられたことで転倒し死亡したケースもある。また各交通機関もストップし、関西国際空港は滑走路が浸水。空港と陸を結ぶ連絡橋には強風で流されたタンカーが衝突して、ターミナル内には多くの人が取り残されてしまった。

 では、一体どのような対策をとればよいのか。気象庁は「通過中は外へ出ない」「エレベータを使わない」「浸水の被害を想定する」「地下にいる場合は注意する」「行政から避難勧告が出た場合は、複数で行動する」「避難準備情報が出された場合は、速やかに要援護者を避難させる」「懐中電灯や食料などを用意する」「家財道具を高い場所へ移す」といった注意を呼び掛けている。

 まるで日本列島に吸い込まれるように、突如進路を変えて近づいてくる台風24号。速度もどんどん加速しており、早めの対策に越したことはない。ちなみに今年は、観測史上2番目に台風の発生がハイペースな年なのだという。台風24号以降もまだ巨大台風に襲われる可能性も否定はできない。この数年、日本は自然災害の恐ろしさをイヤというほど見せつけられている。台風は地震などとは違い事前に接近が予想されているので、「自分は大丈夫」と過信せず用心を重ねることが最善だ。

(ボンゾ)

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