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セブンイレブンが店舗レイアウトの刷新を急ピッチで進めている理由

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Thinkstock/Photo by AH86

 セブン−イレブン・ジャパン(以下、セブンイレブン)が店舗レイアウトの全面刷新を急ピッチで進めている。

 同社が店舗を全面的に見直すのは創業以来、初めてのことである。背景には何があるのだろうか?

冷食と総菜が充実し、カウンターが奥に移動

 セブンイレブンは、2017年から新型店舗の導入を開始している。今のところ新レイアウトになったのは2000店舗程度だが、2021年までには全体の約半数の1万店舗が新型店舗になる見込みだという。半数の店舗が新レイアウトになれば、利用者の目にもはっきりわかるだろう。

 普段、お店を利用する時にはあまり意識しないかもしれないが、店舗レイアウトと売上高には密接な関係がある。どの場所にどのような商品の置くのかで、業績に大きな違いが出てくるのだ。コンビニ各社は売上高を最大化するため、店舗レイアウトの設計にはかなり力を入れている。

 従来のセブンイレブンの店舗では、入り口の左手にレジカウンターがあり、右手に雑誌が配置されるというのが基本形だった。雑誌は外から見える場所に置かれているが、これは雑誌を立ち読みする人が外から見えるようにすることで、歩行者に来店を促すためである。

 カウンターの近くには、お弁当やチルド食品の棚があり、カウンターの反対側には飲料が入る大型冷蔵庫が配置されている。店舗が入る建物の間取りによって多少の違いはあるが、基本的にはどの店舗も同じようなレイアウトになっているはずだ。今度、店舗に行くことがあったらぜひチェックしてほしい。

 一方、新型店舗では、入り口の右側に雑誌があるという点は同じだが、雑誌のスペースが大幅に縮小された(棚の段数を多くしたので、陳列される雑誌の数はあまり変わっていないという)。従来型店舗ではレジカウンターが配置されていた入り口の左側は冷凍食品の棚になっている。

 レジカウンターは奥に移動しており、しかもカウンターの長さが3割ほど長くなった。カウンターが伸びた理由は、おでんや揚げ物、コーヒーなどを拡充するためである。

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加谷珪一

経済評論家。東北大学工学部原子核工学科卒業後、日経BP社に記者として入社。野村證券グループの投資ファンド運用会社などを経て独立。経済、金融、ビジネスなどの分野で執筆活動を行う。億単位の資産を運用する個人投資家でもある。

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