内田洋行が大企業の「慣性の法則」を打ち破り成功させた、新たなビジネスモデル

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「鎖国教育」が成功した3つの理由

 そして「鎖国教育」は見事に結果を残した。2年後の2003年、新人たちによる第1号の商品が発売されると、3億円と想定以上の売り上げを達成した。それから2年後の2005年には、ビジネスモデル転換が軌道に乗ったとし、「鎖国」が解かれ、他部署との交流を開始し、さらに新商品を開発していったのである。そして、このセンターも、2011年には「事業開発センター」と名称を変更している。

 経営の「慣性の法則」を打ち破ってビジネスモデルを変えるには、どうしたらよいか。内田洋行のこの事例は多くのことを教えてくれる。既成概念にとらわれない人材を集中配置すること、他部門からの干渉を防ぐこと、社外に目を向けることだ。そして何より、経営トップの覚悟と全面的なサポートがなくてはならない。

 ビジネスモデル転換はトップダウンでなければ、あるいは、たとえボトムアップで出てきたアイデアだとしてもトップが覚悟を持って推進しなければ、成功はおぼつかない。

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