政治・社会

歩きスマホで死亡事故 「ゲームやメール、歩きながらするの?」

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Thinkstock/Photo by lzf

 女優・石田ひかり (46)が《大人たち》へ、そして《若人よ》と呼びかけた10月3日付のインスタグラム投稿が大きな共感を呼んでいる。

 石田さんのメッセージは、じつにシンプルで胸に響く。

 一行目で《歩きスマホ/自転車スマホ/運転スマホ/ほんとうに/ほんとうに/やめませんか?》と問いかけ、《そんな小さな世界に入り込んで/小さな子どもや/お年寄りや/妊婦さんや/どうぶつたちにぶつかって/怪我でもさせたら/どうしますか?》と、ありきたりな警告標語よりも、現実的なリスクを想起させる。

 次いで《怪我で済めばいいほうで/命に関わることにだってなり得ます》《そのゲーム/命よりも/人生よりも/大事なもの?/せめて今だけ我慢できない?》《そのメール/そんなに急いで返事をしなければいけないもの?/お家に帰ってからでは間に合わない?》と、綴っている。

 内容自体は一見、スマホ全盛社会下で誰もが日常的に感じていることに過ぎないかもしれないが、炎上やバッシングを恐れて、喉まで出かけていながらも、実際は声にする芸能人は少ない。今回の投稿は非常に勇気ある主張だ。

うっかりスマホ落下で電車遅延

 「歩きスマホ」をめぐる近年のケガ・迷惑事例を振り返れば、石田のメッセージがいかに正論かがわかる。

 たとえば、小田急江ノ島線・鵠沼海岸駅のホーム上で、「歩きスマホ」していた高校3年の女生徒が入ってきた電車と接触し、頭を打つ軽傷を負ったのが2年前の夏。結果、一部区間の上下線で約40分間に渡って運転を一時見合わせる事態を招いた。

 軽症で済んだのは幸いだったが、多くの人に影響を与えた迷惑行為には違いない。実際、2016年6月にJR東日本東京支社から公表された「(ホーム上からの)スマホ落下」の実態では、東京・神奈川など1都6県の2カ月間、何らかの落下物が原因で《1分以上の遅延》が計229件発生。うち54件(23.6%)がスマホ落下によるものだった。

 石田の表現を借りれば、《そんな小さな世界に入り込んで》うっかりスマホ持つ手を滑らせて、大勢の通勤・通学客たちの足を封じ込めてしまう。まさに、そんな《大人たち/ほんとうにカッコ悪いです/恥ずかしいです/情けないです》である。

 この「歩きスマホ」は、世界共通の問題であり、「デジタル・デッドウォーカー(digital deadwalker)」という呼称もある米国では、ニュージャージー州フォートリーがいち早く規制条例を検討し、2012年の成立時から違反者に85ドルの罰金を科している。

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