ワーキングマザーの3人に1人が「鬱になったことある」 過労と職場の人間関係

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Thinkstock/Photo by KatarzynaBialasiewicz

 仕事と育児の「両立」は、もはや女性問題ではないが、現実にその両方を女性ばかりが担う家庭はまだ多いだろう。しゅふJOB総研が発表した、ワーキングマザーを対象に実施した「仕事と鬱」に関するアンケート調査結果が興味深いものだった。

 「これまでの経験の中で働いている期間に鬱になったことがあるか」という設問に、33.8%が「ある」と回答した。3人に1人が鬱になった経験があるというのは衝撃的な結果である。鬱になった原因については、「頑張り過ぎによる過労」(54.4%)が最多。次いで、「仕事のプレッシャー」(49.4%)、「職場での上司からの嫌がらせ・無理解」(49.1%)、「職場での同僚からの嫌がらせ・無理解」(32.5%)と続いた。

 地方経済総合研究所の「女性の仕事と子育てに関する調査」によると、「子育てしながら働く上で困ったこと」の1位は「子どもが急病になった時の仕事の調整」(76.8%)。以降、「学校行事等への参加と仕事の調整」(50.0%)、「子どもの長期休暇の時の仕事の調整」(32.6%)となった。子どもの事情により、仕事を早めに切り上げたり、休まざるを得なかったりすると、「会社に迷惑をかけてしまっている……」という後ろめたさを覚えてしまうだろう。せめて成果を出すべく過度にプレッシャーを感じながら頑張りすぎてしまい、心身ともに追い込まれてしまうということなのかもしれない。

 また、同調査では、「仕事と育児の両立のために職場で必要なこと」について、「休暇を取得しやすい職場環境」(68.4%)が最も多かった。だが、「上司の理解」(68.3%)、「同僚の理解・協力」(61.5%)との回答も多い。“育児をしながら働く”以上、長時間労働を避けたり、子供に関する用事での休暇などが発生するのはやむを得ないことだが、その事情が職場で理解されていない現状があるようだ。

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