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愛媛のローカルアイドル自殺事件は、アイドル業界全体の問題である

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大本萌景さんのブログより

大本萌景さんのブログより

 愛媛県を拠点に活動していたご当地アイドルグループ・愛の葉Girlsの大本萌景さんが今年3月に自殺してしまった事件が連日各所で報道されているが、その内情が明るみになればなるほど、彼女の置かれた環境がいかにつらいものだったかがわかってきている。

 10月12日に、この自殺の背景には愛の葉Girlsの所属事務所であるhプロジェクトによる過重労働、パワハラ、学業よりも仕事優先の強制、転学費用の貸付する約束を反故にしたことなどがあるとして大本萌景さんの遺族が松本地裁に提訴しているが、事務所による彼女への待遇は非常に過酷なものだった。

 大本さんは中学2年生だった2015年7月に愛の葉Girlsのオーディションに合格。活動が認められ今年1月にはリーダーに就任するが、そんな彼女に対する対応はタレントへの敬意のあるものとは言い難い。

 弁護団によると、土日をメインにライブや物販のイベント活動をしていたグループは早朝集合や深夜解散もあり長時間拘束も多く、拘束時間は平均で12時間超え。平日にも週3~4回レッスンが入っていたという。大本さんは2017年4月に通信制高校に進学しているが、この頃から平日の日中にもイベントが入り、また日曜の登校日であっても仕事優先で欠席を余儀なくされたという。

 こういった労働環境のため学業と仕事の両立に悩んだ彼女は、グループからの脱退を申し出るが、事務所側の説得があり、その結果、通信制高校を退学して週末が休日となる全日制高校への転校を決意する。その際の学費は事務所側が用意することになっていたが、後に2019年8月末での契約終了を希望する旨を伝えたところ、事務所は貸付を拒否。また、大本さんに電話で「事務所を辞めるのであれば違約金1億円払え」といった脅しをかけるなどしていたという(事務所社長はこの発言はなかったと否定している)。

 また他にも、前述したような拘束時間にも関わらず平均報酬が月額3万5000円しかなかったということ、遅刻・忘れ物・スキャンダルといった事項に対し罰金を払わなければならないルールがあったということ、活動の内容についての口外を禁止する条項が契約に盛り込まれていて家族に相談することができなくなっていた可能性があることなども明らかになっている。

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