年間5万円分の還元も可能
一度の支払いで使えるnanacoは5枚までなので、1回で最大25万円までの支払いが可能です。ただ、そこまでやるとクレジットカードもnanacoも増えて管理が大変なので、分割払いの納付書を使って小分けにして払います。これらの方法も、すべてネットで検索して調べ、自分で実際にやってみました。
確かに支払う金額が小さい人には、手間の割にはリターンが小さいかもしれません。
しかし、いったんnanacoで支払いができるようにしておけば、自分以外の家族の税金・社会保険料も払うことができますし、毎年繰り返せばそれなりのリターン額になります。
私の場合、住民税、個人事業税、所得税の中間納税、所有する不動産の固定資産税・都市計画税など、自分と家族の分を含め、2014年の納税額は総額500万円以上でした。
これを全部カードで払ったので、還元率1%としても5万円の値引き効果、5~6回はタダで飲みに行ける計算です。しかも、10年繰り返せば50万円ですから、預金の金利を考えるとバカにはできない金額になります。
もちろん、多忙な人は口座振替でもよいと思います。私も税金の支払いが多かった2014年~2016年はこの方法をとっていましたが、法人名義で仕事をする頻度が増え、不動産の売却を進めたために各種税金の支払いも減ったので、いまは口座振替にしています。
カードを作るときの注意事項
ここでちょっと注意事項があります。短期間に集中して複数のクレジットカードを作ろうとすると、個人信用情報データベースにたくさんの照会記録が残り、審査に落ちやすくなる点です。
金融機関やカード会社、信販会社などは、個人の経済的な信用記録を共有し、ローンやカードの審査のとき必ず照会するようになっていて、そのデータベースを閲覧すると、「照会記録」が残ります。そのときたくさんの照会記録があると、不審がられるようです(なお、照会記録は通常は1年程度で削除されます)。
私もかつて、高還元カードに申し込んで審査に落ちたことがあります。もしかすると、「こいつはいろんなカードに申し込んでいるから、お金に困っているか、ことごとく落ちた信用度の低い人物なのだろう」と思われたのかもしれません。
また、過去5~7年以内にクレジットカードの事故(督促が何度も来るような延滞など)があれば、個人信用情報にその情報が記録されている可能性が高く、カードの審査は厳しくなります。事故情報があると、カードどころか住宅ローンやマイカーローンの審査にすら通らないので要注意です。
カード支払いの延滞を気軽に繰り返す若者が増えているというニュースを見たことがありますが、経済的信用力において不利になる可能性のある行為は避けたほうがよいと思います。