ワコールが外国人労働者の「奴隷」労働調査、問われる日本の人権感覚

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 10月12日、政府は外国人労働者の受け入れ拡大に向けた関係閣僚会議を開き、入管難民法の改正案骨子を決めた。秋の臨時国会に提出を予定しているとされ、成立すれば来年の4月から導入される予定だ。

 この改正入管難民法では、新たな在留資格が新設され、これまでは弁護士や大学教授や通訳など、高度な専門職に限っていた在留資格の対象業種が大幅に拡大される。

 介護、農業、建設、宿泊など人材不足が指摘される14分野が検討されているが、受け入れ側に外国人労働者と「共生」しようという取り組みが広がっておらず、どころか「排除」の空気が主となりつつある現状では、新たな人権侵害が生まれる温床となりうる可能性もある。

 また、改正入管難民法に関しては政府側の欺瞞も指摘される。前掲『Session-22』で安田氏は、<政府は一貫してこれを、移民受け入れとは言わないし、相変わらず移住労働者って言葉も使わない。でも、この政策転換の背景にあるのは、少子高齢化と人口減少による労働力不足ですよね。(中略)れっきとした移民政策ですよ。でも、口が裂けても移民という言葉を使わないところに、ある種のいかがわしさというものを感じざるを得ない>と語っているが、政府側ですらこのように、外国人労働者を「道具」と見ている状況はあまりにも危うい。

 外国人技能実習制度の問題は最近ようやく広く知れ渡るようになり、メディアでも扱われる機会が増えてきたが、さらに国民的な議論が行われる必要があるだろう。

(倉野尾 実)

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