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保育園「落選狙い」対策の“そこじゃない感” 育休ルールに柔軟性を

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育児休業期間の延長は難しいのか?

 だが、そもそも育児休業期間を「不承諾通知」がなくても、各家庭の事情によって延長できれば、混乱は生じないのではないか。

 朝日新聞の報道によれば、昨年4月入園の申請で神奈川県川崎市では、育休中の保護者約300人のうち約120人が、「絶対に入れない保育園に申し込みたい」と、「不承諾通知」による育休延長を望んだという。同じく神奈川県横浜市では、<昨年10月時点で、申し込んだのに入れなかった「保留児童」5917人のうち、482人の児童の保護者は、育休中で復職する意思がなかった。>そうだ。

 横浜市と川崎市は、<保育利用を申請しなくても育休の期間を延長できる制度に><育休期間を1~2年の選択制に>との要望を国に上げている。

 大阪市でも今年、育休中の保護者453人を調査したところ、そのうち4割弱が「落選通知」のために入園を申し込んだといい、大阪市長は6月に厚労省に育休をめぐる制度改善を要望している。他にも京都や鳥取、和歌山など複数の自治体が同様の問題を厚労省に訴えている。

 要するに、育児休業期間が原則1年間で、保育園の「不承諾通知」がなければ延長できないというルールは、ニーズに即しておらず、混乱を招いているということになる。

 育児休業を延長したい保護者と、早く職場復帰してほしい企業側のミスマッチもある。ただ育児休業中の賃金は、会社から支払われるのではなく、当人が支払ってきた雇用保険でまかなわれている。企業側にとって欠員補充のリスクなどの問題は生じるものの、子供を育てるうえで社会が負うべき負担といえるのではないか。

 一方で、一刻も早く職場復帰したい保護者もいる。ニーズは多様化しており、柔軟なルールが求められている。

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