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松井玲奈の小説デビュー作『拭っても、拭っても』 衝撃描写と傑出した“文才”

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松井玲奈公式インスタグラム、2018年10月17日のエントリーより。

 すでに各種メディアが報じているように、元SKE48・乃木坂46のメンバーで女優の松井玲奈が、10月17日発売の「小説すばる」(集英社)2018年11月号に、短編小説『拭っても、拭っても』を書き、小説家デビューを果たした。

 松井玲奈といえば、2008年に「SKE48オープニングメンバーオーディション」に合格し、17歳で芸能界デビュー。その後、まさにこの9月に活動休止からの華麗なる復活を遂げた、現SKE48メンバーの松井珠理奈と共に、“W松井”としてトップアイドルの称号を得ていたことは、ファンならずとも知られた事実。2015年にはSKE48を卒業し、女優の道を選択、2018年1月クールのドラマ『海月姫』(フジテレビ系)に出演するなど、着実に女優としての歩を進めている最中である。

 そんな松井玲奈は、ファンの間では熱心な読書家として知られていた。今号の「小説すばる」発売当日にはSNSを更新し、雑誌を持った写真と共に「まだまだな文章ですが、こうして形になったこと、掲載してもらえることに感謝です」という謙虚なコメントをアップ、小説家デビューという念願が叶ったことを喜びと共に報告している。

あまりにも生々しい喫煙描写

 さて、気になる中身はどうだろうか?

 物語は、語り手の会社員・ゆりが、踵に絆創膏を貼ったままデートをする女性を見かけ、そんな不清潔なことをして、彼氏は気にしないのだろうか……というところから始まる。ゆりは、もし、そのまま体を合わせることとなった場合、男性のほうは不潔だと思って興をそがれてしまわないのか、という細かいことを心配しているのである。そこには、彼女のトラウマがある。それはかつて付き合っていた潔癖性でマザコンの彼氏から植え付けられたものだった……。

 読み進めていくうちに、読者の同情は一気にゆりに傾く。最初は理想的な恋愛が始まりそうな雰囲気を醸し出すが、話はそちらの方向へ行くのではなく、彼氏に一方的に振り回され、ゆりは捨てられてしまうのだ。

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