政治・社会

イニエスタの「プラスチック乱用反対チャレンジ」から見えるフィランソロピー精神

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ヴィッセル神戸公式サイトより

 10月14日、J1神戸の元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタがプラスチック製品の乱用に反対する運動にインスタグラムで参加した。今、プラスチック製品への向き合い方は世界中で問題となり社会現象となっている。大手コーヒーチェーンのスターバックスコーヒーが、プラスチック製の使い捨てストローの使用を2020年までに世界中の店舗で全廃すると発表し話題となった。

 スター選手であるイニエスタが反対活動に参加したことで、世界中がプラスチック製品への関心を高めるきっかけになったはずだ。投稿に対して35万件以上のいいね!がそれを示している。過去にサッカー選手の多くが「アイスバケツチャレンジ」に参加し、ALS(筋萎縮性側索硬化症)への理解促進に尽力した。

 さまざまな社会問題に世界各国のサッカー選手が行動を起こし、私たちにメッセージを送ってくれる。

「プラスチック乱用反対チャレンジ」とは

 「プラスチック乱用反対チャレンジ」とは、プラスチック製品についての反対運動の1つ。プラスチック製品は分解されず、細かく砕かれたゴミ(マイクロプラスチック)が、環境汚染や食物連鎖に悪影響を与えるという研究結果が世界的に発表されている。これを受けてプラスチックストローの使用を2020年までに全廃するとスターバックスが発表。スタバ以外でも、スーパーやコンビニでのレジ袋有料化などの動きが進んでいる。

 「プラスチック乱用反対チャレンジ」にはルールがあり、袋を口に入れる、写真をアップ、#YoElijoPlaneta(私は地球を選ぶ)というハッシュタグをつける、2人の友人にチャレンジを指名する。多くの人に活動を知ってもらうため、SNSを通じてアップし、メッセージを書き記し拡散をさせることが狙いだ。

過去には「アイスバケツチャレンジ」にも多くのサッカー選手が参加

 過去には米国を中心にALSの啓発活動として「ALSアイス バケツ チャレンジ」という大きなムーブメントが起こった。オバマ元米国大統領や歌手のジャスティン・ビーバー、Facebookのマーク・ザッカーバーグやメジャーリーガーの田中将大、サッカー選手の香川真司なども参加した。

 有名なサッカー選手ではクリスティアーノ・ロナウド、ネイマール、リオネル・メッシなども活動に参加し経験している。この活動のポイントは寄付をするか、バケツ一杯の氷水を頭から浴びて3人の友達を指名してチャレンジを促すか選択できることだ。

 著名人の多くは金銭的余裕もあり、寄付を選択することも可能だ。だが多くの人に活動を知ってもらうため、氷水を頭から浴びてメッセージを伝える選択をしている。

身を持って主張することで、社会にアクションを起こす

 多くのサッカー選手が社会問題に対してアクションを起こしている。たとえばスペインのバルセロナで活躍するリオネル・メッシ。彼はある試合のゴールパフォーマンスで右手の人差し指と中指を右目の下に当て頬を横になぞるというジェスチャーを見せた。

 これは癌に苦しむ子どもたちに、最新の医療を受けさせる医療センターをバルセロナに設立しようという推進運動の一環だ。頬へのジェスチャーは、そのイメージキャラクターを務めるメッシが賛同した証である。メッシのようなスター選手には絶大な影響力がある。そんな中で世界中の子どもたちを救うためのアクションは、同じ境遇の多くの子どもたちに勇気を与えたに違いない。

 サッカー選手による社会貢献や慈善活動は以前から数多く行われている。こういったボランティア活動や社会貢献は「フィランソロピー」と呼ばれ、サッカー選手に限らず、ミュージシャンや企業家など世界中の多くの有名人のあいだで浸透している。彼らは自分たちにできるアクションを通じて、社会やファンへの感謝の意を還元しているのだ。イニエスタによる「プラスチック乱用反対チャレンジ」もその一環である。社会の問題に対して私たちが貢献できることは、「お金による寄付」だけでないことを教えてくれる。

ネクサスフットボール

幼少期からサッカーをこよなく愛し、サッカーに関わる人々や企業を独自の視点で考えながらお酒を飲むのが最高の休日。

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