今期月9ドラマ『SUITS/スーツ』(フジテレビ系)が好調をキープしている。初回を平均視聴率14.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で発進、第2話の視聴率は3ポイント下げたが11.2%で二桁を維持した。
幸村・上杉法律事務所の弁護士・甲斐正午(織田裕二)と、彼の元でアソシエイト弁護士「鈴木大輔」として働き始めた鈴木大貴(中島裕翔)がタッグを組み、依頼人から寄せられる案件をクリアしていくリーガルドラマ。アメリカの人気ドラマを日本に置き換えてリメイクしたものだ。
第2話では、無料法律相談会にて大輔が、不当解雇された看護師でシングルマザーの河瀬今日子(関めぐみ)の相談を受ける。今日子は勤務先の病院長から愛人の誘いを受けたが、断ったために不当解雇されたのだという。挙句、再就職まで妨害されているとのことで、素直な性格の大輔は大いに同情。
一方の甲斐は「物証がないならやめとけ」「クライアントに同情するな」「勝てもしない勝負に突っ込んで、討ち死にして誰が幸せになるんだ? やるんだったら勝てる裁判だけにしろ」と取り合わない……はずだったが、相手が大学病院院長であり日本医師協会の次期会長候補・海部政継(中村育二)だと知るや否や前言撤回。会長選を控えた海部はスキャンダルを避けたくて示談に応じるだろうという甲斐の読みは当たり、大輔がひとりで出向いた示談交渉はあっさり成立する。
ところが、今日子の弟がこの件についてSNSで拡散、海部のセクハラがニュースに取り沙汰され、示談はご破算となってしまった。それどころか海部サイドの弁護士は今日子を名誉棄損で訴えると言い出す。
大輔は、他のセクハラ被害者を訪ねて証言の協力を依頼するなど奔走するが、時を同じくして、甲斐のライバル弁護士・蟹江(小手伸也)から報告書作成を求められ、祖母・結衣(田島令子)の退院と東京の有料老人ホーム入所があり、悪友・遊星(磯村勇斗)に居場所を突き止められたため引っ越し、と殺人的に忙しくて手が回らず、結果、セクハラ被害者は海保サイドに買収され、証言を拒否してしまう。
八方塞がりとなったが、「そもそもがムチャだったんですよ、経歴を詐称しながら弁護士やるなんて」と退職を決意した大輔に、甲斐は「逃げる気か」「まだ負けが決まったわけじゃないと思うが」「確かに、お前は弁護士失格だ。けどそれは経歴詐称しているからでもミスをしたからでもない。本気じゃないからだ」と発破をかける。「辞めたいのなら勝手にしろ」「ただし、あの看護師(今日子)の弁護だけはやり通せ」と煽られた大輔は業務を継続。最終的には、甲斐の裏取引によって病院は最終的に、今日子に退職金&解決金として390万2000円を支払う。めでたしめでたし、となった。
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