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大坂なおみは「偉業を成し遂げた人材」だから「日本人」とする? ハーフへの差別意識

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大坂なおみインスタグラムより

 WTAツアーの年間成績上位8人によるシーズン最終戦・WTAファイナルが開幕した。全米オープン優勝の快挙を成し遂げるなど、大坂なおみ選手にとって今シーズンは大きな結果を残したものとなったが、ここでさらに有終の美を飾ることができるかどうか注目が集まっている。

 大坂なおみ選手といえば、9月8日に女子テニス全米オープン決勝でセリーナ・ウィリアムズ選手を破り優勝を果たしたことは記憶に新しい、そのときの偉業は「日本人初優勝」と多くのメディアで取り上げられ、安倍首相も公式ツイッターで<大坂なおみ選手、全米オープンの優勝、おめでとうございます。四大大会で日本選手初のチャンピオン。この困難な時にあって、日本中に、元気と感動をありがとう>とのコメントを出すなどしていたが、こういった状況に俳優の城田優は微妙な思いを抱いていたらしい。

城田優が子ども時代に受けた「差別」

 城田優は日本人の父とスペイン人の母との間に生まれ、幼少期はバルセロナで過ごしたというルーツをもっているが、2018年10月18日付「AERA dot.」のインタビューで彼は、「日本人初優勝」のお祭り騒ぎに沸く人々に対してこのように語っている。

<ああいうのを見ていると、どこに言ってもここだという居場所がない我々からするとズルいなと思う。良いときだけ「日本人初」って持ち上げるくせに、都合が悪くなったら「やっぱり外人だから」って言うんですよ。その人の個性とアイデンティティーである国とが、必ずしも一致するわけじゃない>

 城田がこのように怒りをあらわにするのは、日本に住むハーフの人々には明確な差別があるからだ。

 前掲「AERA dot.」のなかで彼は<スペインに住んでいるときに仲間はずれにされて、僕はこの国の人じゃないんだと思って、日本に帰ってきてからもその思いは消えなくて、自分はどこに行けばいいんだという時期がありました>と語り、スペインにも、日本にも、どこにも居場所のない心理状態に陥ったことがあると語っている。

 彼の子ども時代はいじめの連続であった。2014年9月16日付「映画.com」のインタビューで城田は、スペインでは中国人の蔑称である「チノ」という言葉を浴びせられ、また、日本でも<ガイジンだ、ガイジン>とからかわれてきたため20歳までは自分の容姿がコンプレックスであったと語っている。

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