大坂なおみは「偉業を成し遂げた人材」だから「日本人」とする? ハーフへの差別意識

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 いまはそこまで露骨な差別を受けることはないが、しかし、どこかで「線引き」されていることは感じると言う。前掲「AERA dot.」のなかで城田は、<あの子は外国の血が入ってるからこういうマインドなのよ>や<彼はスペイン人だから>といった考え方で、自身の個性とルーツを安易に結びつけられることも差別なのだと訴えている。

ハーフの子どもへのいじめ

 2015年のミス・ユニバース日本代表に選ばれた宮本エリアナも、日本におけるハーフ差別の実態を訴えるひとり。

 日本人の母親とアフリカ系アメリカ人の間に生まれた宮本エリアナは、2014年にもミス・ユニバース・ジャパンへの出場を勧められているが、その際は、これまでハーフが日本代表になったことがないということを聞いて辞退している。

 しかし、日本人と白人系アメリカ人のハーフという出自をもつ20歳の男性が、自身のアイデンティティーに悩みを抱えて自殺してしまうという事件受けて、2015年の大会には出場する。ハーフへの偏見や差別を失くすためである。

 実際、彼女自身、子ども時代には<色が移る>と言われて手をつないでくれなかったり、日本生まれ日本育ちなのに<アメリカへ帰れ!>と言われるなどのいじめを受けているという。2015年5月8日付「ハフポスト」のインタビューで彼女はこのように語っている。

<日本はグローバル化していると言いますが、まだ根本的なことが変わっていないと思います。(中略)「ハーフ=日本人」と、心からは受け入れてもらえていないのでは、と感じます。
 日本で生まれ、日本で育っているのに、日本人ではないのであれば、ハーフの私達は何人なのでしょう?そして、それはつまり外国人に対する偏見につながっていると思うので、そういった認識を変えていきたいのです>

「役に立つ/立たない」で選別する差別意識

 城田優や宮本エリアナが明かすように、日頃は容赦ない差別の眼差しが向けられているのにも関わらず、なにがしかの「結果」を出した瞬間に臆面もなく「仲間」として手を差し伸べる──このような状況に怒りを感じるのは当然のことといえる。

 そのような卑劣な態度の典型ともいえるのが、維新の会の足立康史衆議院議員による以下のツイートである。

<ノーベル賞、オリンピック等で快挙を成し遂げた日本国民には、二重国籍の特例を認めたらどうかな。こういうこと言うと、またTwitterのフォロアー激減しそうだけど、日本国民の皆さんはどう考えますか>(2018年9月10日12時35分)

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