老舗「日本橋高島屋」新館は百貨店の未来を変えるか? 百貨店事業の約3分の2を稼ぎ出すショッピングセンター

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本業の約3分の2を稼ぎ出すショッピングセンター

 実は百貨店ではなく、114店舗(本館ガレリア1階を含む)が出店している専門店ゾーン。新館のオープンで、今春、開業した東館と「ウォッチメゾン」と合わせ4館となり、「日本橋高島屋S.C.」というショッピングセンター(SC)となった。

 新館の開発に携わったのは東神開発というグループ会社。日本初の郊外型SCの「玉川高島屋S・C(東京・世田谷)」を手がけ、シンガポールでも同国有数のSCを運営しており、その手腕は業界からも高く評価されている。

 利益では本業の百貨店事業の約3分の2に当たる額を稼ぎ出し、高島屋の屋台骨の1つとなっている。高島屋は百貨店業界にあって有力デベロッパーの顔も持つ異色の存在、三越と伊勢丹、大丸と松坂屋と大手同士が合併するなかで、数少ない独立独歩を保てるのも東神開発のおかげだ。

 その東神開発が手がけただけあって、日本初上陸や商業施設初出店、新業態といった目新しい店舗をはじめ、魅力的な専門店で構成され、館内もゆったり買物が楽しめるよう設計されている。

 ターゲットは本館の既存顧客も対象にするが、いままで十分に取り込めなかった層にフォーカスし、近隣のオフィスワーカーや国内外のツーリスト、特に20代、30代、40代の女性に狙いを絞っている。

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