貴乃花はなぜ誤解を生むのか――「真実をわかってもらえない」

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身内に振り回されてきた貴乃花

 過去には「整体師に洗脳されている」と騒動になったこともある貴乃花。退職をめぐっても、穏便な解決に目を向けない貴乃花に周囲が愛想を尽かしているとか、特に妻・景子さんが離婚に動き出しているとか、あらぬ噂が立ち上った。すべては貴乃花の頑固さ、他者の迷惑を顧みない自己中心的な態度に問題があるかのような報道も目立った。実際、相撲協会側から見ればその通りだったのかもしれない。

 しかし著書『生きざま』(ポプラ社)で、貴乃花は周囲の誤解や、勝手な思惑などに振り回されてきたことを嘆いている。

 そもそも師匠である父や兄との不仲報道は、心当たりのないことだったという。また「洗脳騒動」についても、兄と同じ整体師に通っていただけなのに、いつの間にか自分が洗脳されていることに仕立て上げられていたと驚く。兄や母との価値観の相違に触れ、貴乃花なりに騒動の原因を分析して納得しようと試みているが、やはり騒動の発端は常に身内だった。

 55歳の若さで逝った父・初代貴ノ花の死に際しても、病床で身内が言い争っていた。「主治医がいるときも看護師がいるときも、彼らの口撃は止むことがなかった」「(頼まれて家の権利書を預かっていた)家内が泥棒扱いされだした」等、ひどい惨状だったことがうかがえる。一家離散も止むを得まい。

 自らを「改革者でも原理主義者でもない」「波風はなるべく立てたくない性格」だという貴乃花。しかし貴乃花が波風を立てずに仁義を通そうとすると、別の角度から横槍が入る。そんなことの繰り返しだっただろう。誤解を恐れずにいえば、狡猾さが足りなかったのかもしれない。

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