ちゃんと「離婚」できてる? 協議離婚に付随する問題点

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養育費などを取り決めないまま離婚

 そして、「すぐにでも離婚したい」という思いが強かったり、夫婦間の力関係が存在したりなどが原因で、適切な話し合いがなされずに離婚してしまった結果、「後になって、『もしかして冷静にちゃんとやってたら、養育費とかも取り決めたんじゃないの』みたいな」と、養育費や慰謝料などお金に関する後悔をするケースがあるという南和行氏。

 そうならないためには、とにかくきっちり条件を話し合うことだ。「(養育費などを払う)義務を負う側は、話し合いの過程を通じて、『自分はこの後、こういうことをしないといけないんだな』っていう自覚が生まれるので、ちゃんとしますよね」と南氏は言う。

 だが、そもそも関係性が悪化しているから離婚という話になる。第三者の介入を拒むケースもあろう。冷静な話し合いが行えないほどこじれた関係になってしまったらどうすればいいのか。

 木村草太氏は「DVで追い詰められていて、とりあえず逃げなきゃいけないシチュエーションもあると思うので、そこは躊躇なく逃げられるようにしたほうが良いと思います。距離を取ることと、条件を決めることは、別次元で分けてできる仕組みが必要」と、環境整備の向上を主張。

 南和行氏も「『別居することと離婚が同時でないといけない』ってなんとなく思い込んでる人がいるんですけど、そんなことないです。とりあえず逃げて、DVのセンターを利用する場合もあれば、実家に帰ることもありますけど、とにかく生活を別にして、落ち着いたうえで間に誰か入れる、裁判所を入れるとかをして、法律的な離婚の話をしても良い」と、一度距離を取って、冷静さを取り戻してから話し合う方法もあると提案した。

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