
こちらは通常版のジャケット(販売はAvex Entertainment)
発売後3日で音楽映像作品史上初のミリオンセールスを突破した、安室奈美恵のライブDVD&Blu-ray Disc(以下BD)『namie amuro Final Tour 2018~Finally~』(8月29日発売)。安室奈美恵引退前最後のツアーを映像化した同作は、リリース7週目にして1位に返り咲き、10月29日付けのDVDランキングでは2位にランクイン。DVD、BDをあわせ、いまだ週に6500枚近くを売り上げている。
初回限定盤は、各ドーム公演を特典映像化した5バージョン
そもそもこの『namie amuro Final Tour 2018~Finally~』は、国内17公演とアジア6公演で約80万人を動員した全国5大ドームツアーである。今回のDVD&BDは、その最終日の東京ドーム公演と、宜野湾海浜公園特設会場で行われたアニバーサリーライブ『namie amuro 25th ANNIVERSARY LIVE in OKINAWA』の映像を収めたものだ。
本作は、初回生産限定盤がDVDとBDのそれぞれ5種類、通常盤がそれぞれ1種類。初回限定盤はデジパックにロゴの箔押し仕様となっており、通常版に収録された2公演に、5大ドームからもう1公演の映像を特典として収録している。では、それぞれどんな映像なのかを見てみよう。
『namie amuro Final Tour 2018~Finally~』
(東京ドーム最終公演+25周年沖縄ライブ+ナゴヤドーム公演)

「名古屋公演」盤ジャケット(販売:Avex Entertainment)
編集テーマは「洋楽」。ブラック・アイド・ピース、アリアナ・グランデなど海外アーティストの映像を手掛けているもディレクター・田中力が編集。カメラやレンズにこだわってステージとのコントラストを表現し、最も映像美にこだわった作品といわれる。「CAN YOU CELEBRATE?」では、ウェディングドレス姿の美しさを映し出すため高性能カメラが用いられた。
『namie amuro Final Tour 2018~Finally~』
(東京ドーム最終公演+25周年沖縄ライブ+福岡ヤフオク!ドーム公演)

「福岡公演」盤ジャケット(販売:Avex Entertainment)
編集テーマは「安室奈美恵メイン」。今回、唯一の女性ディレクター・高橋桃子が安室奈美恵をメインに編集。2013年からファンクラブ専用の密着映像を担当していたディレクターで、安室との距離が一番近いとされる。「Baby Don’t Cry」では歌詞が伝わりやすいよう、「Hide&Seek」では衣装のカッコよさを優先した編集をしたそう。
『namie amuro Final Tour 2018~Finally~』
(東京ドーム最終公演+25周年沖縄ライブ+札幌ドーム公演)

「札幌公演」盤ジャケット(販売:Avex Entertainment)
編集テーマは「アイドル」。V6、KAT-TUN、NEWSなど数多くのジャニーズ系アイドルグループを手掛けるディレクター・井上和行が編集。1日目の「Finally」での涙したシーン、2日目の「SWEET 19 BLUES」での初めの立ち位置を間違えた様子というハプニングをともに収めている。予約開始当初はファン人気が低かったが、ハプニング映像が話題になって予約枚数が伸びた模様。
『namie amuro Final Tour 2018~Finally~』
(東京ドーム最終公演+25周年沖縄ライブ+京セラドーム大阪公演)

「大阪公演」盤ジャケット(販売:Avex Entertainment)
編集テーマは「ダンス」。「MADE IN JAPAN」をテーマに“ミュージシャン”と“ストリートダンサー”をモチーフにした作品づくりをしてきたディレクター・小松莊一良が編集を担当。振り付けを覚えやすいようにと、ダンサーの動きを見せるため全体が映し出されている。ファンの間では「引いた映像ばっかり」という声も。
『namie amuro Final Tour 2018〜Finally〜』
(東京ドーム最終公演+25周年沖縄ライブ+東京ドーム公演)

「東京公演」盤ジャケット(販売:Avex Entertainment)
編集テーマは「オーディエンス」。サザンオールスターズ、松任谷由実、DREAMS COME TRUE、GLAYなどライブ映像を手掛ける大御所ディレクター・前嶋輝が担当。安室奈美恵と観客の感情を豊かに編集したという。ネットでは「同じ東京ドーム公演でも、編集次第でこんなに変わるのか」という声多数。
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安室奈美恵オフィシャルオンラインストアのほか、Amazon、楽天ブックス、TOWER RECORDS、HMV・Loppiなどのショップでは予約特典もあり、なかにはコンプリート購入でしか手に入らないものも。ヤフオクやメルカリでは、これらの特典がすでに取引されている模様だ。とはいえ、「安室奈美恵作品」としてはこれが最後のリリース。手に入れられるものは手に入れておきたいというのがファンの本音なのだろう。
(文/左 団扇)