教育現場の改善に「給特法」の見直しを サービス残業ありきで長時間労働は減らない

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年間通して平均8時間勤務になるよう調整

 文部科学省も教員の長時間労働を問題視しており、対策を検討している。教員の勤務時間の“弾力化”を図るべく、業務が多い時期の勤務時間を最長10時間に延長する一方、夏休みなど業務が少なくなる時期には勤務時間を短くする「変形労働時間制」を導入する方針が打ち出されている。

 小学校教諭、中学校教諭ともに8月の夏季休業期は残業時間が短く、繁閑はっきりしているとして、1年間を通じて平均すれば1日あたり8時間労働となるよう調整するということだ。子供達が休みであっても、教員は各種研修への出席や、教材・授業研究、部活動指導などがあり休暇とはならないが、それでも通常期間よりは勤務時間を短く調整しやすいはずだとの見方だ。

 また、長時間労働の大きな原因になっている「部活指導」の負担を緩和するために、大会や試合の引率や実技指導などを行う「部活指導員」を採用するための予算を来年度も増やすことを発表した。

教員は残業代が出ない

 そもそも教員が長時間労働に陥りやすい大きな要因は、「給特法」ではないだろうか。給特法とは「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」の略で、主に「月給の4%を“教職調整額”として支給しているため、残業代は支払わない」という制度である。

 給特法があるため、残業代を支払う必要がなく、学校側は教員に長時間労働をさせることに無頓着になりやすい。そのため、労働時間に柔軟性をもたせても、部活指導を手伝ってくれる人を入れても、サービス残業が当たり前にできてしまう環境をまず見直さなくては、根本的な解決にはならないのではないだろうか。

 現在、多くの教員が「子供達のために」という思いで、サービス残業を受け入れている状況である。ただ、その働き方は子供達に見せるべき働き方とは言えない。教員のやりがいを利用した働き方は、広く一般に許容されていないことを、冒頭のアンケート調査は示している。

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▼現職教員・斉藤ひでみ氏が立ち上げた「給特法」の改正を呼びかけるネット署名
change.org/子どもたちに教育の質を保障する為 ブラック残業の抑制を! 教員の残業代ゼロ法「給特法」を改正して下さい!

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