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ドラマ『あなたには渡さない』は昼ドラ級の濃厚不倫サスペンス!! 原作は『隠れ菊』

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原作はドラマ化三度目の上質サスペンス

 実はこのドラマの原作『隠れ菊』は、過去に二度映像化されている。一度目は1996年に賀久千香子が主演、二度目は2016年に観月ありさが主演を務めた。女同士の友情、親子の絆、男女間の葛藤と複雑な人間関係のなかで、通子が強く成長する姿を描き、どちらも高い評価を得ている。

 物語のあらすじだけを聞くと、「ドロドロの不倫モノ?」と誤解されがちだが、次々と降りかかる困難と二転三転する勝負の行方、暴かれる隠し事や嘘、一難去ってまた一難の危機の連続であるこの物語は、サスペンス要素が色濃い。旬平を演じる萩原は「笑えるくらい展開がある」と驚いたそうだ。

 笑えるくらいの展開といえば、まさに「昼メロ」。かつて、社会現象を起こすほどの人気作となった『真珠婦人』や『牡丹と薔薇』も怒涛の展開と波乱のオンパレードで、視聴者に息をつく暇を与えなかった。偽りの結婚と裏切り、執拗な嫌がらせとイジメ、恋人が記憶喪失になって様子がおかしくなったり、そうかと思えば記憶が戻ったり。とにかく目まぐるしい。しかし人気は主婦層だけでは留まらず、社会人から学生までと幅広く浸透していった。

 昼メロが人々を熱狂させた理由は「非現実感」だろう。身近に起こりそうな物語は共感を生みやすいが、「現実ってこんなもの」と夢を抱けなくなる。かといって、あまりに幸福すぎる内容は嘘っぽくて視聴者が感情移入できないのだ。

 『真珠婦人』と『牡丹と薔薇』が多くの人に愛された要因は、「ありえない境遇」「過酷な運命」という、視聴者の身に置き換えにくい設定と、どんな嫌がらせや敵に遭っても決して屈さず、自分の道を突き進む主人公の強さにあるのだろう。ただ泣いているだけのか弱い主人公は、応援したいとは思えない。

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