
浜崎あゆみ『TROUBLE』
11月11日に「週刊女性prime」が「正直嫌いな“歌姫”ランキングTOP20」を発表した。10月に発表された「女が嫌いなママタレランキング」と手法は同じで、編集部が選んだ22人の“歌姫たち”から複数回答を募り、1位3pt、2位2pt、3位1ptで算出したランキングだという。
その結果、1位が浜崎あゆみ(40)、2位が倖田來未(35)、3位がmiwa(28)だった。以下、May J.、西野カナ(29)、加藤ミリヤ(30)、松田聖子(56)、UA(46)、絢香(30)と椎名林檎(39)……と続く。先日引退した安室奈美恵(41)は17位、宇多田ヒカル(35)は19位だ。
わざわざ嫌われ者をあぶり出すランキングの悪趣味ぶりは言わずもがな、前回の「女が嫌いなママタレランキング」に続き、「正直嫌いな“歌姫”ランキングTOP20」も、回答者たちの“嫌いな理由”は極めて個人的な理由ばかり。単なる悪口の寄せ集めになっている。
歌詞に共感できない、歌い方が好きじゃない、という「嫌いな理由」も多いが、万人に好かれ共感される歌手などいないということだと思う。その他、あざとい、気持ち悪い、メンヘラ、ぶりっ子、生意気、病的……などの言葉も出てきたが、これらも基本的には個人的な感覚だ。miwaがあざとかろうが、松田聖子がいつまで経ってもブリッ子キャラを通そうが、椎名林檎が病的だろうが、好きな人は好きな特徴だろう。
「嫌い」な歌姫がいるのは悪いことではないにしろ、こうしてランキング化する意義はあるのだろうか。
また、この中でも特に1位の浜崎あゆみには、公然と悪口を向けていいような風潮が出来上がっている。このランキングでは「昔を知っているだけにガッカリ。美しいうちに引退してれば良かったのに」「あんまり声も出てなさそうなのに歌姫? 格好も痛々しく見えることがある。もうちょっと年相応な感じにしてもいいのになー」といったコメントが紹介された。
インターネットに接続して浜崎あゆみの情報を検索すれば、すぐに「ダサい」「痛い」といった誹謗中傷に辿りつく。彼女に対しては、言動への批判ではなく、存在自体への悪口がまかりとおっているように見える。
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