『イッテQ!』捏造疑惑への日テレ対応に重大な問題点

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『ワイドナショー』は日本テレビの問題を追及せず

 では、この件に対して他のテレビ番組の反応はどうなのか? 同じテレビメディアが犯した愚行に対してきちんと意見するかと思えば、まったくそんなことはなかった。

 たとえば、11日放送『ワイドナショー』(フジテレビ)で松本人志は<祭りの定義って難しくない? 家でおかんがメッチャたこ焼き焼いているときに、『今日はたこ焼き祭りやで!』って言うてたからね。でも、まあ、その国の人にしたら、そんな祭りやってないのに、毎年やっていると言われるのは、日本人がもしそれをやられたらって考えたら、多少、うーん、気持ちがあまりよくないっていうのはわかりますけど>と語ったうえで、<フジテレビと日テレ、天秤にかけたら日テレで仕事したいわけですからね。そんなには言えない>などと冗談めかしてコメントを終えた。

 また、ゲストコメンテーターの泉谷しげるは<人気番組は叩かれるんだよな>と、まるで『世界の果てまでイッテQ!』が被害者であるかのような口ぶりで語り、松本もそれを否定するどころか、<そうですね。それはもう仕方がないですよね>と、泉谷のコメントを肯定する始末だった。

 ラオス政府が怒りをあらわにするのは当然のことである。自国の文化が他の国のメディアによって捏造されたのだ。

 しかし、日本テレビ側の出した声明は疑惑を全否定して現地コーディネーターに罪を着せることに終始し、ラオス政府への謝罪の言葉は一言もない。

 『世界の果てまでイッテQ!』は視聴率20%越えを記録することもある日本テレビの看板番組。やらせを認めれば大事なドル箱コンテンツを失うことになってしまうからこそ、ここまで苦しい抵抗しているのだろうが、日本テレビは問題の本質を見誤っているのではないか。

 ラオスの人々を愚弄するような捏造がまかり通ったのも、釈明のための声明で現地のコーディネート会社に罪を着せてトカゲの尻尾切りのようなことをしているのも、いまだにラオスの人々に対して謝りの言葉のひとつもないのも、すべてその背景には、第三世界の国々に対して圧倒的な上から目線で見下ろす視線が関係しているだろう。この相手がアメリカやフランスであったら、現地のコーディネート会社にすべての責任を押し付けるような声明は出せなかったはずだ。その態度には、いまだ消えぬ宗主国根性が見え隠れする。

 放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は日本テレビに対し、番組制作の経緯に関する報告書と映像の提出を求めている。今後、第三者による客観的な目線で判断がくだされるかもしれない。

(倉野尾 実)

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