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教師の妊娠、産休~育休に保護者がクレーム 学校はいかにして教員を守るか

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Thinkstock/Photo by Wavebreakmedia

 教員の長時間労働が問題視される中、今月上旬、担任教師の妊娠を咎める保護者についての議論がTwitterで白熱していた。教員が指導を行うことが主流の現在の部活動の在り方に疑問を感じているりか* @nanahanasakura さんは、11月4日、次のようにツイートした。

<ママ友の子の担任が2月から産休に入るらしく、クラスの保護者が「中途半端な時期に産休に入って子どもが不安定になる、4月から産休に入るように妊娠すればよかったのに、時期を考えろ、担任の妊娠にはモヤモヤする」などと言っているそう。どうして日本はこんな考えの人たちが多いのでしょう。>

 このツイートへの反響は大きく、リプライには、「信じられない」「理不尽」「人権侵害」と驚く声のほか、学校だけでなく保育園や幼稚園でも同様の事例があるという報告、学校や保育園関係者から体験談も寄せられた。そこにはゾッとするような話も少なくない。

 りか*さんのママ友によれば、「1年生担任なのに妊娠とかありえない、1学期休みがちで責任感ないと思ってたけどそういうことか、まだ26歳でしかも新1年生担任で妊娠とか非常識」と言う保護者も多かったそうだ。

 りか*さんは、続けてこのように綴り、教員の職場環境に懸念を示している。

<土日も祝日も部活で休みがなく週休0日で働きっぱなしの先生もいます。子どものために一生懸命働いていても妊娠すればこんなことを言われる。こんな職業に就きたいと思う人がこれから増えるでしょうか。自分の人生を捨てないと教員になれないのではないかと思います。教育が崩壊に向かう予感がします。>
<一部の保護者は担任が妊娠するのは仕方ないが我が子の担任中に妊娠して担任が変わることが許せないのではないかと思います。私は部活の問題を多くツイートしていますが、部活も先生が大変なのもわかるが我が子の部活はやってほしいと思う保護者が多いと思っています。先生にも先生の人生がありますよ。>

 教員や保育士の妊娠に対する保護者のクレームについては、これまでもたびたびSNSを中心に話題となってきた。我が子の担任教師に受け持ちの生徒たちが卒業するまで「絶対妊娠しないで」と訴える保護者もいるという。

 今年3月には、保育士の妻を持つ男性が毎日新聞に「子育て後進国」と題した投稿を寄せた。妻の職場に「妊娠順番ルール」なるものがあり、順番を破って妊娠した妻が肩身の狭い思いをしているとの内容だった。「子どもを産む順番が決められ、それを守ることは一体誰のためになるのでしょう」「子どもを育てる職業がこんな環境であるこの国は子育て後進国です」と問いかけたこの投稿はTwitterでも話題に。やはり同様の経験をした保育士や教員からの嘆きの声が上がっていた。

 妊娠したことを同僚に謝罪した、特に中学3年生や高校3年生の“受験生”を受け持つ教員の妊娠は快く思われない傾向がある、といった事例も出ていた。ここ数年で、妊娠した従業員に対するマタニティハラスメントがクローズアップされる機会は増えたが、よりにもよって学校や保育施設という場所で妊娠が迷惑がられることに、ショックを受けた人は多いだろう。

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