健康

「タトゥーを入れるとMRI検査を受けられなくなる」は本当か?

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Thinkstock/Photo by johnkellerman

 タトゥー(入れ墨)の施術が医療行為かそうでないかをめぐる刑事訴訟は控訴審へ進み、ラグビーの国際統括団体ワールドラグビー(WR)は、2019年9月に日本で開催されるラグビー・ワールドカップ(W杯)の出場選手にタトゥーを隠すよう指示する方針も報じられるなど、ますます混迷を深める日本のタトゥー論争。

 日本ではタトゥーで暴力団を連想する人も多く、タトゥー容認派と否定派との議論は平行線だ。タトゥーに否定的な人たちの中には、その医療的なリスクの指摘もされている。具体的には、タトゥーの入った状態でMRIという医療検査機器を使うと、部分熱傷(やけど)を引き起こしてしまうという指摘だ。

MRI検査とはどのような機械なのか?CT検査との違いとは?

 MRIは正式には「核磁気共鳴画像法」という名前の画像診断システムだ。強い磁場を発生させ体内の水分に電磁波をあて、跳ね返ってきた情報を画像化する仕組みになっており、水分を多く含む臓器や血管などの柔らかい組織(軟部組織)の撮影に向いている。脳梗塞、脳動脈瘤、脳腫瘍、脳血管疾患、椎間板ヘルニア、生殖器関連疾患などの診断に適している。

 この検査では、強力な磁力を使用しており、磁性を帯びる可能性がある金属などは、装置内で発熱するなどさまざまな障害が発生する可能性があるため、持込が禁止されている。

 もうひとつの画像診断のシステムとしては、CT(コンピュータ断層撮影)がよく知られている。CTスキャンは組織のX線透過の差異をとらえて画像を処理するため、水分が少なくX線を透過しにくい骨などの撮影に多用される。

 部位としては頭部、歯、肺、腹部、骨などで、頭部外傷や脳出血、肺がん、肺炎、結核、胸水、腹水などの診断に適しているといわれ、リスクとしては放射線を使用する検査のため、多少の被爆が発生する。

 病気の部位や症状によって、医療者はMRIとCTの適切なほうを選択する。

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