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なぜ再犯してしまうのか――「刑務所は犯罪者の養成所」と嘆く

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Thinkstock/Photo by RyanKing999

 警察庁が発表した「平成30年警察白書」によると、2017年の全国の犯罪認知件数は前年よりも8.1%減少の91万5042件だった。2002年の約285万件をピークに15年連続で減少している。これをもって「日本は年々安全な国になっている」と安心を覚える人もいるだろう。

 一方で、再犯率は20年連続で上昇している。法務省発表の「平成29年版 犯罪白書」では、2016年度の再犯率は48.7%だった。それによれば初犯者数は著しく減少しているが、再犯者数も僅かに減ってはいるもののほぼ横ばいが続いている。

 この「再犯率」について、11月2日の『NEWSな2人』(TBS系)が取り上げた。番組には元受刑者が地域住民と触れ合い、社会復帰のきっかけ作りができるカフェ「マリア・カフェ」(東京都墨田区)で代表を勤める元受刑者の五十嵐弘志さんが登場し、「再犯率の高さは刑務所にも原因がある」と語った。どういうことなのだろうか。

 五十嵐さんは元受刑者にとって社会復帰は非常に難しいとし、「僕は今の刑務所って犯罪者の養成所だと思ってます」と、いささか過激なフレーズも用いながら話を展開した。なぜ刑務所が犯罪者の養成所たるのかというと、「社会の常識が刑務所では非常識」だからだと五十嵐さんは言う。たとえば挨拶。「刑務所の工場の担当者が、受刑者全員に『おはよう』って言った時に、『おはようございます』…それだけ」。

 また、元受刑者のマキさん(仮名)は、「刑務所の時は全部指示されて動くから、全部指示待ちなんで自分は何も考えなくていいんですよ。(出所してからの)最初の1カ月は混乱しました」と自分で考えて行動することが許されない環境での生活に慣れてしまうと、いざ出所しても社会に上手く迎合できないと苦悩を語った。

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