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山尾志桜里「家族団らんは心の拠り所」発言に見える、国会議論における“家族像”の狭さ

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山尾しおりTwitterより

 深刻な人手不足に対処するため、政府は外国人労働者の受け入れ拡大に向けた出入国管理及び難民認定法(入管法)改定案の審議を始めた。改定案は、これまでは医師や弁護士などの「高度な専門人材」に限定した外国人就労資格を、来年4月から人材確保が困難な介護業界やサービス業界などの分野にも拡大するというものだ。

 しかし性急な議論で通してよい改定案ではないことは自明。低賃金で劣悪な労働環境にさらされている外国人技能実習生は少なくなく、2017年にはおよそ7000人が失踪したとも言われている。ずさんな現状の改善案もないまま、さらなる外国人労働者を受け入れようとする姿勢に批判の声は多い。11月13日の衆議院本会議で、立憲民主党の山尾志桜里議員は以下のような質問をした。

 「日本で働く外国人の4割以上を技能実習生あるいは留学生と呼び、労働者として受けとめることすら拒んできました。生活者として尊重して、共に生きる環境整備が本格化するのはこれからです。この根本的な問題を放置したまま、人材不足を理由に粗雑な新制度を提示し、議論の準備も成熟しない状況で、受け入れ拡大に舵を切ることに、大きな警鐘を鳴らします」

 改定案を強引に推し進めようとする与党に対して、現状の問題点を的確に指摘したように思える。ただ、この後の山尾志桜里議員の口から出た言葉に、筆者は違和感を覚えた。

 「労働者は生身の人間です。仕事が終われば生活があります。家に帰れば家族団らんという心の拠り所を必要とし、病気になれば治療を必要とし、出会いがあり、結婚があり、子供を持ち……」

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