政治・社会

外国人技能実習生に降りかかるセクハラ・パワハラ「工具で頭を殴られた」「仕事中に性器を見せつけられた」

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Thinkstock/Photo by ilkercelik

 出入国管理法改正案に関する議論が国会で紛糾している。

 出入国管理法改正案は実質的な移民政策であり、国家運営の大転換にも関わらず、法案には詰め切れていない部分が多く、「拙速に議論を進めるのではなく、熟議すべき」との評価が相次いでいる。

 また、外国人技能実習生の失踪理由について政府がまとめたデータに、重大な虚偽があったことも発覚。野党からは「致命的なミス、許しがたい改ざん。法案の根幹部分がひっくり返った」との声も飛び、衆議院での審議はストップした。

 外国人技能実習制度で現在指摘されている問題は非常に多く、出入国管理法改正後の日本における外国人との「共生」を考えるうえで必ず議論されなければならない。しかし、そのためのデータが改ざんされて出されているような状況ではまともな議論は期待できない。このまま出入国管理法改正案が通されてしまえば、日本国内で外国人へのさらなる人権侵害が横行する可能性が高いだろう。

 外国人技能実習制度は「国際貢献」のための事業であると説明されている。

<我が国が先進国としての役割を果たしつつ国際社会との調和ある発展を図っていくため、技能、技術又は知識の開発途上国等への移転を図り、開発途上国等の経済発展を担う「人づくり」に協力することを目的としております>(厚生労働省ホームページより)

 しかし、その実態は「現代の奴隷制度」と言われることさえある。

 国が挙げているお題目とは裏腹に、実際の外国人技能実習制度は日本国内において人手不足の事業を補うためのものとなっている。すべての事業所ではないにしろ、そこでは長時間労働や低賃金などの劣悪な労働環境がしかれている。

 この状況は国外でも問題視されており、国連やアメリカの国務省などが状況を是正するよう再三にわたって日本に勧告を出してきた。2018年10月5日には、青森市で開かれた人権擁護大会のなかでも、日本弁護士連合会が外国人技能実習制度の廃止を求める宣言を採択したばかりだ。

最低賃金すらもらうことができない技能実習生

 「週刊女性」(主婦と生活社)2018年11月27日号では、外国人技能実習生たちがいかに劣悪な労働環境に置かれているかが具体的な事例をもとに明かされている。

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