ZOZO社長はパートの給与を引き上げるべきか――「富裕層への課税」「貧困層への福祉」平行線の議論

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「がんばれない奴は甘え!!」竹山がヒートアップ

 ここで視聴者の42歳男性からのメールが紹介された。労組の強い会社と労組のない会社、どちらも経験したというこの男性は、田端氏の意見に賛同する。<世の中俗に言うブラック企業ばかりではありません。時給1500円の仕事、2000円の仕事、たくさんあります。待遇や労働環境に不満があれば社会や環境、企業のせいにして交渉やデモなんかに時間を費やすのではなく、自らのスキルアップに時間を費やし、いつでも転職やステップアップできるように備えるべき。学歴、職歴関係ありません。ちょっとした意識の差です。極端な話全員の意識がそうなれば企業も低賃金や長時間労働や低賃金で雇うようなことはできなくなると思いますし、そのほうが社会や企業を変えるよりもてっとり早いのではないでしょうか>

 そして竹山は、「一般論だと思いますけど」と前置きし、日本は恵まれた国だと説いた。

カンニング竹山「日本という国はね、なんだかんだ文句言っても、餓死して死ぬって何人かいますけどそこまでじゃないですよね。働こうと思えば、言ったら何の仕事でも、とりあえず金が要ると、働こうと思えば何だってできる国だと思うんです。世界各国見るとそうじゃない国なんかめちゃめちゃあるんです。今日の夜飯食えない国だっていっぱいあるんです。僕は、自分が生活できている云々関係なく、なんかやっぱりそこにちょっとこう甘えじゃないけど、何言ってんのこの人って人も世の中、結構いると思うんです。だから藤田さんたちの活動でそういう人たちを助けるみたいになるけど、もちろんそういうところも必要だけど、(支援を)やり過ぎているところもあるんじゃないかって思ったりしているんです」

 藤田氏は、「全体的に社会保障も給付弱いし、NPOの数も少ないし、日本はキリスト教もないし、助けてくれる人ってまずそんなにいない」と反論。すると竹山が“自己責任論”でヒートアップしていった。

カンニング竹山「でも自力じゃないですか人間て。自力でないと困ったって助けてくれる人誰もいないですよね」

藤田氏「でも病気になったらどうします? 病気になったりとか、介護が必要になったら」

カンニング竹山「だからそうならないため今自分で勉強します。自分が病気になった時にどうしたらいいのかって言うのは今のうちからちゃんと勉強します。何も知らないでいきなり倒れてって人世の中にいっぱいいますよ。でもそれは勉強してないからでしょ先に、なんぼでも 勉強する機会あった」

藤田氏「辛辣だなあ」

カンニング竹山「だって今調べられますよね。自分が身体ヤバくなったら介護必要になったら、自分が住んでいる町内で何があるのか、自分が住んでいる区役所に何があるのか調べることできますよね。そこ調べること辛辣ですか」

藤田氏「情報を得られるかどうかっていうのも、地方だったりとかパソコン環境だったりとか色んな」

カンニング竹山「だから僕はそれが甘えだって言うの! 情報なんか日本で腐るほど得られる、北海道から沖縄まで情報得られないところないよ今っ! ないでしょ今っ! 40代で情報得られないのどこ?」

藤田氏「40代はネット環境広がってますから。いろんな環境在りますよね。全部恵まれない環境にある者も」

カンニング竹山「誰ですかどんな人ですか? 日本人で今」

藤田氏「虐待を受けて育つとか、ブラック企業を転々とするとか、うつ病になるとか」

カンニング竹山「病気は簡単には言えないけど、ブラック企業転々としている人と取材で会ったけど、でも話してみると『お前そこダメだぜ』っていう。なんでそこチョイスしたの? 前も失敗してるじゃんって」

田端氏「考えずに、何回も二回も三回もブラック企業入っちゃう奴がブラック企業を生かしているんですよ」

カンニング竹山「ちいと自分で考えろ、NPOやり過ぎ。がんばんない奴はいっぱいいる、がんばんないバカいっぱいいる。優しくしすぎ」

田端氏「自分の椅子は自分で作ればいい。今って資本金千円で会社作れるし」

カンニング竹山「俺は20代の頃、寝ずに頑張った。人ってそんなもんなんじゃないの?」

藤田氏「それは成功できる条件があったんです。企業が払うべきものを払っていないことを問題にしている」

田端氏「いや、最低賃金は守っている」

 最終的な番組の結論は、「賃上げは自分次第」「他人に期待している暇があったらまず自分から動け」というものだった。

 努力して勝ち組のポジションを手に入れたと自負するカンニング竹山や田端氏と、到底「がんばればできる」で片付けられない環境の人もこの日本に数多く存在していると主張する藤田氏。それぞれが見ている世界はあまりにも違うことがわかった。そして、政治家も企業経営者も、この国の指針を定めることのできる人々はほぼ、前者だろう。格差社会という言葉をしみじみ痛感する放送となった。

 落伍者を切り捨て、充分な福祉を提供しない社会であったら、そのままやがて社会全体が沈没していくと考えられる。そうなる前に手を打つべきだが、前者に属する人々には、切実に福祉を必要とする人々の姿がそもそも見えないのかもしれない。

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