星野源は壊れかけていた「目の前の人に唾を吐いたら人生終わるかなと妄想していた」

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 エッセイによれば、『逃げ恥』ブームの後、行きつけのカフェに待ち伏せするファンが現れたり、買い物中に道行く人からスマートフォンで盗撮されるといったことが起こり始めた。また、家の前には窓にスモークのかかった車が止まるようになり、仕事帰りにはパパラッチの車が後をつけてくるようになったという。

 プライバシーを著しく侵害される状況だが、星野自身は当初そういった迷惑行為を<嬉しいことばかりだった>と振り返る。嫌がるどころか、むしろブームの渦中にいる喧噪を楽しんでいたという。

 しかし、そんな日々は長くは続かない。2017年に入ったあたりから、メディア上でつくられる「陽」なパブリックイメージと、本来の自分との乖離が激しくなるにつれ、彼の心は闇に包まれるようになっていく。

<仕事では楽しく笑顔でいられても、家に帰って一人になると無気力になり、気がつけば虚無感にまみれ、頭を抱え、何をしても悲しみしか感じず、ぼんやり虚空を見つめるようになった。
 それは日々ゆっくりと、少しずつ増殖するウイルスのように、僕の体と精神を蝕んでいった。
 声をかけられることが恐怖心となり、街では誰にも見つからないように猫背で顔を隠し逃げ回り、ベランダに出ることさえも怖くて怖くて晴れた日でもカーテンを閉めるようになった>

 それは人間関係にも悪影響をおよぼし始める。続けてエッセイではこのように綴っている。

<自分の楽曲とは裏腹に恋とは縁遠くなり、女性を口説くことも、女性がいる場に行くことも恐ろしくなった。
 訳のわからないタイミングで涙が出るようになり、目の前に水の入ったコップがあれば壁に投げつけたい衝動を抑えるようになり、誰かと話していると、いまこの人に唾を吐いたりすれば全てが終わるのかなと妄想しては、心の中で首をブンブンと横に振った>

 心療内科にかかってもいいはずだが、彼はこの心の痛みを我慢してしまった。悩みを誰かに打ち明けることは<非常にダサい>と考えていたからだ。それが症状をさらに悪化させてしまう。

 その痛みを癒してくれたのは、生田斗真との友情であるという。

 10月16日深夜放送『星野源のオールナイトニッポン』に生田斗真が出演した際、今年の2月に2人っきりでハワイ旅行に行ったと語られていた。このハワイ旅行が星野源を救った。

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