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株式会社ベビーカレンダーは20日、既婚女性864人を対象に実施した「パパの子育て」に関するアンケート結果を発表した。「夫は子育てにおいて協力的だと感じるか」について、「とても協力的だと思う」(33.7%)、「まあ協力的だと思う」(47.6%)と約8割が「協力的だと思う」と回答している。
協力的だと思う理由について、最多は「子どものお世話をしてくれるから」(89.1%)。以下、「家事をしてくれるから」(56.0%)、「家族との時間を確保してくれるから」(48.5%)、「休日に子どもを見てくれるから」(46.7%)と続いた。
そもそも家庭運営において「夫が妻に“協力”」という表現自体、いかがなものかと憤慨する読者もいるだろう。しかし現実に、家事や育児をするだけで「協力的だと思う」と感じる母親も多い。「協力的」のハードルが若干低すぎるように思えるが、これまで女性ばかりに集中していた家事や育児の負担が緩和されてきたのだとポジティブに解釈したい。
4人に1人が「夫への愛情が薄れた」と回答
次に、「妊娠出産後に夫への愛情は変化したか」という設問で、「妊娠前に比べ出産後、愛情が増した」(9.0%)、「妊娠前も出産後も愛情を感じる」(36.7%)とほぼ半数は父親への愛情が増加・変化なしと回答した。
その一方で、4人に1人が「妊娠前に比べ出産後、愛情が薄れた」(24.4%)と答えており、その理由としては「子どもが最優先になったから」(76.4%)、「夫に対しイライラする事が増えたから」(72.9%)などが票を集めた。
また、「子育て、家事に協力的でないから」(34.5%)、「父親としての自覚がないから」(31.4%)、「会話が減ったと感じるから」(25.3%)といった意見も見逃せない。愛情が薄れた」と回答した人の具体的な意見も紹介されている。
<夫のことを考える余裕がない>
<出産後から親にも頼らず全て一人でこなしてきたため、寝不足ややる事多くてイライラする事が多い>
<子どもがいなかったときのように対応できない。子どもが最優先なので夫のことは最後で、育児の効率重視なので会話もそんなにする気になりません>
出産後は、私生活が生まれたばかりの子供の世話を中心に回る。この時期、パートナーに対しても、物理的にもメンタル面でも子供や自分を中心に考えてほしいと望む女性は少なくないのではないだろうか。
子供の成長をサポートするという命題を母親だけが抱えた場合、父親との意識のズレが生じてすれ違うことや、イライラする回数が増えてしまうのは自然なことだ。この段階での夫婦の愛情低下は“産後クライシス”とも呼ばれる。産後クライシスを阻止するためには、夫婦間で意識を共有し、理解しあうことが重要なのだろう。子の誕生前と同じような生活を無意識に続けるのではなく、意識的に母親の負担を取り除こうと動くことが父親には求められる。
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