ハラスメントを未然に防ぐ「ハラミ会」が物議 飲み会でのセクハラ対策、正解はあるのか

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 他方、男女間の対立構造が見えやすいTwitterの特性からか、「リベラルやフェミが頑張った結果」「フェミニストさんたちにコストを払い続けてもメリットない」「女性を恐れて逃げ出す男が現れた」など、ミソジニーを露わにするツイートも少なくない。関係性を放棄してしまう姿勢には、強い疑問を抱く。また、同性間であってもセクハラは起こり得る。

 様々な感想が見られたハラミ会。しかし、実はハラミ会はこれで終わりではない。Twitterで拡散しているのは、『モトカレマニア』第1巻の一場面だが、第2巻ではハラミ会のその後が描かれるシーンもあるのだ。

「昔の自由」は他の誰かを縛り付けていた

 仕事を頑張ったユリカは、正社員登用されることになった。ついにユリカの歓迎会が職場のメンバーで開かれる。「ハラミ会じゃなかったの???」と不審がるユリカに、社長は「つきましては我々一同飲みの場でのふるまいも一新したく」と説明。他の社員とも事前に話し合いを済ませていたようだ。

 社長は「下ネタトークやお下劣なゲームなども封印し 難波さんが参加しても我々に合わせて無理をすることなどないように努める所存であります」と宣言。ハラミ会だった男性社員たちも納得している様子だ。

 これは、作者の瀧波ユカリが提示したひとつの解決策と言えよう。拒絶するのではなく、相互理解と配慮。酔いに任せて好き勝手な言動で相手を傷つける“自由”は保障されないが、それはよくよく考えれば、他者と付き合ううえで最低限のマナーである。

 下ネタトークやお下劣なゲームなしで、男女の別なく仕事仲間とのコミュニケーションをとる。そのこと自体を、優等生的で窮屈だと見る向きもあるだろうが、「昔は自由で良かった」と振り返るとき、その「昔」の「自由」は、傍若無人だったり暴力的だったりしたかもしれない。批判と反省を込めて「昔」を懐かしむ姿勢が求められるだろう。

 厚生労働省は事業主に対して、職場におけるセクハラ・パワハラ対策を義務づけている。11月19日には、職場のハラスメント対策の骨子案が労働政策審議会の分科会で示された。骨子案では、企業にパワハラ防止の取り組みを義務付け、就業規則などでも対応方針を明記させるほか、セクハラ対策強化として、被害申告をした従業員に解雇など不利益に取り扱うことを禁じる規定を男女雇用機会均等法に明記する考えなどが示されている。また、取引先や顧客など社外の人間からセクハラ被害を受けた際の対応にも指針設け明確化するとのことだ。世の中は少しずつ、むしろ窮屈な枠組みから解放される方向へ前進している。

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